高知県 徳島県 三重県で漁船沈没や転覆相次ぐ

四国では高知県と徳島県の港などで、これまでに30隻を超える船が沈没したり転覆したりするなどの被害が確認されています。

高知県によりますと、室戸市の佐喜浜港で合わせて5隻の小型船舶が沈んだり転覆したりしたほか、係留されていた合わせて5隻の行方が分からなくなったということです。

黒潮町の入野漁港に係留していた1隻が転覆したほか佐賀漁港でも1隻が転覆したということです。

このほか佐賀漁港では、3隻にロープをつなぎ止める部分が破損するなどの被害が出ているということです。

また四万十町興津の小室漁港では、2隻が沈没し2隻が転覆したということです。

土佐清水市の三崎漁港に係留していた4隻が転覆したり、係留していた場所から流されたりしたということです。

さらに土佐市の宇佐地区の港に係留していた3隻が転覆したということです。

東洋町の旧甲浦漁港では1隻が転覆しました。

一方、徳島県海陽町によりますと、宍喰漁港やその周辺で、漁船5隻が転覆したり沈没したりしているのを町の職員が確認したということです。

また漁船1隻が一時、沖合に流され、その後港に戻されたということです。

三重でも小型船転覆

三重県の尾鷲海上保安部によりますと16日午前、尾鷲市天満浦の船だまりで全長およそ7メートルの小型船1隻が転覆しているのが見つかりました。

海上保安部に対して所有者は15日の昼にはふだんどおり係留して停泊させていたと説明しているということで、小型船をもとに戻す作業を進めているということです。

気象台によりますと尾鷲市では15日午後8時41分に津波の第一波が観測されたあと、16日午前2時37分に最も高い40センチの津波が観測されたということで、尾鷲海上保安部は小型船が津波の影響で転覆したとみて調べています。

徳島では定置網に被害も

徳島県南部、海陽町の宍喰漁港では16日午後、津波注意報が解除されたあと、漁業者が船や漁の道具に被害がないか確認の作業に追われていました。

このうち長井正行さん(72)はグレやアオリイカの漁に使う定置網が波にさらわれて崩れてしまいました。

網は固定のために使っていたいかりが引っかかったり、絡み合ったりしていて、再利用するのは難しいということです。

また、漁船を岸壁につないでいたロープが切れ、船が津波にあおられた影響とみられるということです。

長井さんは「網がだめになりショックです。船を止めていたロープは太く頑丈で、切れるのは初めてです。津波は予測が難しいですが、これから新しく網を用意することなどを考えると大変です」と話していました。

また漁港近くの海岸では、1隻の船が転覆し、側面に大きな穴があいていました。

関係者によりますと船は漁港で4つのいかりで固定したうえ、ロープでも係留していましたが流されたということです。

この関係者は「夜中だったので船の様子を見に行けず、朝になってからわかり、驚きました。船を引き上げたり、解体したりする作業を考えると憂うつです」と話していました。