濃厚接触者の待機期間短縮など 全国の自治体に通知 厚生労働省

オミクロン株の急激な感染の拡大を受けて厚生労働省は、濃厚接触者に求めている自宅などでの待機期間を現在の14日間から10日間に、医療従事者などのいわゆる「エッセンシャルワーカー」については、条件付きで6日間に短縮することなどを全国の自治体に通知しました。

オミクロン株に感染した人の濃厚接触者について厚生労働省は、感染者に接触した日から14日間自宅や宿泊施設で待機するよう求めていますが、感染しても7日間から9日間でウイルスが排出されなくなると報告されていることなどから、14日付けで待機期間を10日間に短縮するよう自治体に通知しました。

いわゆる「エッセンシャルワーカー」が濃厚接触者になった場合は、感染者に接触した日から6日目にPCR検査か抗原定量検査で陰性となるか、6日目と7日目に、国内で承認されている抗原定性検査キットで連続して陰性と確認されれば待機を解除できるとしています。

「エッセンシャルワーカー」に該当するかどうかは自治体が判断することになっていて、具体例として医療従事者や、警察・消防、高齢者や障害者の生活に必要なサービスを提供する事業者、電気・ガス・水道などのインフラに関わる事業者、食料品など生活必需品の供給に関わる人たちなどを挙げています。

このうち医療従事者については、毎日、業務を始める前に検査を受けて陰性であれば、感染者に接触してから6日間がたっていなくても特例として医療現場で働くことを認めています。

また、オミクロン株に感染した患者の入院期間についても、これまではワクチンを接種していない人は検査で2回続けて陰性になるまでとしていましたが、接種している人と同様に発症から10日間が経過した場合などは退院できるとしました。

このほか水際対策についても、入国した人に求めている自宅などでの待機期間を、これまでの14日間から10日間に短縮しています。

また、オミクロン株への置き換わりが進んでいる地域では遺伝子解析をしなくても新型コロナウイルスの検査で陽性となった人はオミクロン株の感染者と見なすよう通知しました。

新型コロナウイルスの感染者のうちオミクロン株への感染が疑われる人の割合が7割以上に上っていることが目安で、今月9日の時点で、40の都府県が該当しているということです。