バイデン大統領 検査キット無料配布数倍増など感染対策強化へ

アメリカで新型コロナウイルスの感染状況が過去最悪の水準となる中、バイデン大統領は家庭で使える検査キットの無料配布について、当初、予定していた数の倍にあたる10億回分に増やすなどして、感染対策を強化する考えを明らかにしました。

CDC=疾病対策センターによりますと、アメリカで報告される新型コロナウイルスの感染者の数は11日の時点で1週間の平均が76万人を超えてこれまでで最も多くなり、医療現場への負担が深刻となっているほか、感染した職員が欠勤するなどして交通機関にも影響が出ています。

こうした中、バイデン大統領は13日、ホワイトハウスで演説し、対策を強化するため家庭で使える検査キットを新たに5億回分、無料で配布すると明らかにしました。

アメリカでは市販の検査キットの需要が高まって入手が困難になっていることが背景にあり、先月、配布すると発表していた5億回分を、倍の10億回分に増やした形です。

さらに、バイデン大統領は高性能マスクの無料配布や、ひっ迫する医療現場を支援するためアメリカ軍の医師など120人を深刻な影響が出ている6つの州に派遣することも発表しました。

そのうえで「全員が自分ができることをやることで感染拡大を乗り越えることができる」と述べ、改めて国民にワクチンの接種などを呼びかけました。