北朝鮮 経済制裁科すアメリカの姿勢に強く反発する可能性も

北朝鮮による相次ぐ弾道ミサイルの発射を受けて、アメリカ政府は、北朝鮮の関係者らに経済制裁を科したと発表しました。
北朝鮮では、キム・ジョンウン(金正恩)総書記の妹で、対米関係を統括しているとみられるキム・ヨジョン(金与正)氏が11日の発射に立ち会ったばかりで、バイデン政権の姿勢に強く反発する可能性もあります。

アメリカのブリンケン国務長官は、北朝鮮による相次ぐ弾道ミサイルの発射を受けて、12日、北朝鮮で核・ミサイル開発を担ってきたとされる「第2自然科学院」の関係者などに対して、資産凍結などの経済制裁を科したと発表し「あらゆる適切な手段を用いて対応する」と強調しました。

北朝鮮では、11日の極超音速ミサイルの発射実験に、キム・ジョンウン総書記の妹で、対米関係を統括しているとみられるキム・ヨジョン氏がキム総書記とともに立ち会ったことが、北朝鮮メディアが伝えた写真で確認されたばかりです。

北朝鮮は、極超音速ミサイルを含む新型兵器の開発を盛り込んだ国防5か年計画を掲げる一方で、アメリカに対して「敵視政策の撤回」を繰り返し求めていて、今回、制裁の強化に動いたバイデン政権の姿勢に強く反発する可能性もあります。

北朝鮮 国防力強化5か年計画 関係国は今後の動き注視

北朝鮮のキム・ジョンウン総書記は、去年1月の朝鮮労働党大会での演説で、国防力強化のための新たな5か年計画を打ち出しました。

この中でキム総書記は「国防科学技術をより高い水準に引き上げ、最強の軍事力を確保しなければならない」と強調しました。

これを受けて、北朝鮮は弾道ミサイルなどの発射実験を繰り返しています。

計画に盛り込まれている新型兵器のうち、去年9月、新たに開発した長距離巡航ミサイルや、極超音速ミサイルだとする「火星8型」を発射したのに続いて、去年10月に新型のSLBM=潜水艦発射弾道ミサイルを発射しました。

さらに今月5日と11日には、極超音速ミサイルだとする弾道ミサイルの発射に相次いで踏み切りました。

国防5か年計画には、このほかにも、ミサイルに複数の弾頭を積む「多弾頭化」や、固体燃料を用いたICBM=大陸間弾道ミサイル、それに軍事偵察衛星や、500キロ先まで把握できる無人偵察機の開発などが含まれていて、関係国は、北朝鮮が今後、どのように計画を実行に移していくのか注視しています。