大学入学共通テストまで2日 感染対策に配慮した準備進む

15日からの「大学入学共通テスト」を前に、会場では、新型コロナウイルスへの感染対策に配慮した準備が進められています。

大学入学共通テストは、本試験が15日と16日に実施され、全国677か所が会場となっています。

このうち東京 世田谷区にある東京都市大学では、およそ1300人が受験する予定です。

この大学では、新型コロナウイルスの感染対策として120人が定員の教室に入る受験生の数を60人ほどにして十分な間隔をとるほか、体調が悪い受験生が出た場合などに備え、各教室の試験監督を1人ずつ増やすことにしています。

トイレに並ぶ人が距離をとるよう床にシールを貼ったほか、濃厚接触者が受験する別室は地下に設けて関係者以外の立ち入りを禁止し、接触の機会を減らすことにしています。

また、東京 調布市にある電気通信大学は、受験生が自宅などから下見を行えるよう、VR=バーチャルリアリティーのシステムを活用してキャンパスの様子を紹介しています。

そのうえで事前にキャンパスには来ないよう呼びかけ、感染防止を徹底してほしいとしています。

東京都市大学の菅沼直治入試部長は「オミクロン株が年明け以降急速に拡大し、共通テスト直前になって不安な点もあるが、きちんと対策をとっている。受験生の皆さんは体調管理に気をつけて当日を迎えてもらいたい」と話していました。

コロナで未受験の救済措置 大学 対応迫られる

新型コロナの影響で共通テストを受けられなかった受験生のために、文部科学省が個別入試の結果で合否判定するよう要請したことを受けて、各大学は対応を迫られています。

私立の東京都市大学では、1600人余りの定員の15%ほどの合否を共通テストの結果だけで判断することにしていて、この方式での願書の受け付けは今月6日に始まり、14日まで行われます。

しかし文部科学省の要請を受け、新型コロナの影響を受けた受験生のための新たな選考方法について、願書の受け付け開始後に検討を迫られる異例の事態となっています。

大学では今月下旬までには対応方針を決めたいとしていて、この方式の入試の合格発表は予定どおり来月11日に行うことにしています。

菅沼直治入試部長は「通知が届いたばかりなので、これから具体的に検討に入る。受験生に不利益、不公平感が生まれないような対応を考えたい」と話しています。

コロナで未受験 救済措置に受験生は

新型コロナの影響で共通テストを受けられなかった受験生のために、文部科学省が個別入試の結果で合否判定するよう各大学に要請したことについて、受験生からは突然の対応に戸惑う声や公平性を求める声があがっていました。

国公立大学を志望する20歳の受験生は、文部科学省の対応について「いきなりだったので動揺している部分もあります。志望校の情報をきちんと見たうえで、様子を見ながら二次試験について調整したいと思います」と今後の動向に関心を寄せていました。

国立と私立の両方を受ける19歳の受験生は「新型コロナで共通テストを受けられなくなれば残念だと思いますが、公平性が保たれるように考えてほしいです。感染予防を徹底して、しっかり力を出せるよう頑張りたいです」と話していました。

国立大学を志望する19歳の受験生は、文部科学省の要請が共通テスト初日の4日前だったことについて「『今、それを言うのか』と受け止めました。受験生に不利にならない対処がなされるということなのでプラスに考えたいです。オミクロン株の感染拡大は怖いですが、気を緩めずしっかり手洗いやうがいをするなどして、万全の状態で試験に臨みたいです」と話していました。

東京都 受験生と保護者対象 相談窓口設置

新型コロナウイルスの感染が急速に拡大する中、15日から「大学入学共通テスト」が始まるなど、受験シーズンが本格化します。

こうした中、東京都は高校と大学の入学試験を受ける受験生と保護者を対象とした相談窓口を13日から設置しました。

相談できる内容は、無症状の濃厚接触者が受験を認められる場合の条件や、別室での受験や追試験を受ける場合の申請方法、それに公共交通機関が使えないことで受験会場までどうやって行けばいいのかなど受験生の不安全般についてです。

窓口の電話番号は、
▽大学受験用が03-5320-7086、
▽高校受験用が03-5320-7087です。

受付時間は土日祝日を含む毎日、午前9時から午後8時までです。

都内の高校ではオンライン形式授業に切り替えも

受験シーズンの本格化を前に、東京都内の高校では、感染力が強いオミクロン株への対策を徹底するためオンライン形式の授業に切り替えたところも出ています。

東京 目黒区にある中高一貫の都立桜修館中等教育学校では、新型コロナの影響が続いていた去年も含め、年明け以降は受験対策に特化した授業を学校で行ってきました。

しかしことしは、オミクロン株の感染力の強さを考慮し、生徒に外出を控えてもらうため、受験対策の授業をすべてオンライン形式に切り替えました。

12日は生物の教諭が教室に設置したカメラを前に授業を進め、自宅からオンライン会議システムで参加したおよそ10人の生徒が真剣に耳を傾けていました。

桜修館中等教育学校の石崎規生校長は「生徒たちには感染予防策を徹底しながら、しっかり自分の力が出せるよう最後まで頑張ってほしい」と話していました。

また文部科学省が、新型コロナの影響で共通テストを受けられなかった受験生のために個別入試の結果で合否判定するよう各大学に要請したことについては「感染しても救われる仕組みが作られ、安心している生徒が多かった。一人ひとりが安心して受験できる仕組みを最後まで保証してほしい。急な話が出てきたことも何回かあったので、受験生に丁寧な説明もしてくれればありがたい」と話していました。

リモートでの合格祈願に申し込み相次ぐ

新型コロナウイルスの感染が拡大する中、リモートでの合格祈願を行う東京 新宿区の寺には申し込みが相次いでいます。

東京 新宿区にある早稲田大学のキャンパスに隣接する宝泉寺は、新型コロナウイルスの感染が拡大したおととしから、リモートでの合格祈願を始めました。

お札を買った人の名前を読み上げて合格を祈願する様子をSNSで配信しているほか、個別に申し込みがあれば、受験の当日に合格祈願する様子の動画を送信することも予定しています。

オミクロン株の感染が拡大する中、今年度はこれまでに早稲田大学の受験生を中心におよそ300件の申し込みがあり、前の年に比べ3割ほど多くなっているということです。

宝泉寺の大塚亮英住職は「受験生は密になるのは避けたいかと思います。映像であれば自宅でいつでも見られるのがいいと思います。受験生の皆さんには体調管理をして心も健康な状態で頑張ってほしいです」と話していました。