“共通テスト” コロナで未受験に特例の救済措置 文科省公表

文部科学省は、新型コロナの影響で「大学入学共通テスト」を受けられなかった受験生を、個別入試で合否判定するよう各大学に求めた要請について、詳細を発表しました。ことしかぎりの特例措置として、本試験と追試験を受けられない理由のどちらかが新型コロナであれば、一方がインフルエンザやけがでも救済の対象になるとしています。

「大学入学共通テスト」は、
▽本試験は今週末の今月15日と16日に、
▽追試験は今月29日と30日の日程で実施されます。

文部科学省は、新型コロナに感染したり、濃厚接触者になったりして本試験も追試験も受けられなかった受験生のため、個別入試の結果で合否判定するよう、11日夜、全国の大学に異例の要請をしました。

12日夜、文部科学省は、この詳細を公表し、救済の対象は、
▽本試験と追試験を受けられなかった理由がどちらも「新型コロナ」の影響によるケースと、
▽本試験と追試験のどちらかが「新型コロナ」で、一方がインフルエンザやけがなど、やむをえないケースが含まれるとしました。

医師の診断書の提出や、濃厚接触者と伝えられた保健所の名称などの申告を求めるとしています。

入試の公平性の観点では、今回の措置を使って、各大学の個別試験のみを受験した方が有利になるのではないかという指摘について「意図的に受験しない方法を選択できるものではない」として「各大学では共通テストを受験した、ほかの受験生と比較して、上回る能力があるか慎重かつ厳格に判定するものと考えられる」としています。

このほか、厳格に管理されている大学の定員についても、ほかの受験生の合格枠に影響が生じないよう、今回の措置の対象者の合否判定は、大学が定める募集人員の枠外で行うことを可能とするとしています。

いずれも、ことしかぎりの特例措置としていて、文部科学省のホームページで公表されます。