米の高速炉開発に協力 原子力機構“もんじゅの知見活用”

アメリカで進められている次世代の高速炉の開発計画について、技術協力する方針を決めている日本原子力研究開発機構の児玉敏雄理事長は、福井県敦賀市にある高速増殖炉「もんじゅ」で培った知見を活用したいと述べました。

児玉理事長は12日、福井県庁で杉本知事と会談し、原子力機構が、アメリカのエネルギー省と原子力エネルギー企業の「テラパワー」が進める、特殊な原発「高速炉」の開発計画に、協力する方針を決めたことを伝えました。

児玉理事長は、日本が開発し、すでに廃炉が決まった高速増殖炉「もんじゅ」に触れ「培った技術や知見を、アメリカの会社と協力して、高速炉技術の開発に向けた日米協力に貢献したい」と述べました。
これに対して杉本知事は「知見・技術の活用はとても大事なことだ。また、もんじゅの周辺地域は、国も高速炉研究の中核拠点のひとつとしている。国内の高速炉研究も進むよう、具体化を進めてほしい」と応じていました。

「もんじゅ」は、発電に使った以上の燃料を生み出す「夢の原子炉」として開発されましたが、試験運転の開始以降22年間で、稼働実績がわずか250日、この間の最大出力も40%と、役割を十分に果たせないまま廃炉が決まりました。

廃炉に向けて4年前に始まった核燃料の移送作業は、年内にも完了する見通しだということです。

原子力規制委 更田委員長“続けられた開発の延長とは言えない”

アメリカで進められている次世代の高速炉の開発計画に日本原子力研究開発機構が参加することについて、原子力規制委員会の更田豊志委員長は「開発を進めるアメリカ企業が高速炉と呼んでいるものは比較的小型で『もんじゅ』と同じく冷却材としてナトリウムを使う計画のようだが、これまで日本で続けられてきた高速増殖炉開発の延長にあるものとは言えないだろう」と述べ「もんじゅ」などの技術開発と同じようには進まないとする考えを示しました。

そのうえで、規制委員会の対応について「具体的な導入計画があれば、学ぶべきことはあるだろうが、規制当局として反応する点はない」と述べました。