広島・山口で高齢者など一般向け 3回目のワクチン接種始まる

新型コロナウイルスの感染の急拡大を受けて沖縄県、山口県、広島県では9日から「まん延防止等重点措置」が適用されています。

重点措置が適用されてから最初の平日となる11日、広島駅を利用する人たちからは感染拡大の早期収束を願う声が聞かれました。

このうち30代の会社員の男性は「3連休は新年会も中止になったので、なるべく外に出ないようにしました。まだ、出勤方法に変化はありませんが今週から変わると思います」と話していました。

40代の団体職員の男性は「早く薬が開発されて、元の生活に戻れたらと思います」と話していました。

50代のパート従業員の女性は「電車で来ましたが、人が多くて怖かったです。生活も苦しくなってくるので、早くコロナ禍が終わってほしいです」と話していました。

30代の接客業の女性は「3連休は出勤していましたがお客さんは少なかったです。感染者は増えていますが、特に変わることなく感染対策をするだけです」と話していました。

こうした中、広島県と山口県では、高齢者をはじめとした一般向けの3回目のワクチン接種が始まっています。

広島県竹原市にある高齢者施設では、対象となる高齢者と職員、合わせておよそ220人のうち、11日は20人に接種が行われました。
接種を受けた人は15分ほど会場に待機して医師が体調に変化がないか確認していました。

この施設では感染状況が落ち着いた去年10月から年明けまで対面での面会を再開していましたが、竹原市にも「まん延防止等重点措置」が適用されたことから今月末まで対面での面会を中止しています。
また、高齢者や職員に発熱などの症状が出た際には常備している抗原検査キットで検査を行い、感染の広がりを防ぎたいとしています。

接種を受けた80代の女性は「感染が増えていて不安だったのでこれで一安心です」と話していました。

特別養護老人ホーム「瀬戸内園」の中川勝喜施設長は「望んでいたワクチンの前倒し接種が実現してありがたい。少しの隙もないように対策を進めていきたい」と話していました。
山口県内では去年12月から医療従事者などを対象にした3回目のワクチン接種が始まっていて、今月からは高齢者をはじめとした一般向けの接種も各自治体で始まります。

このうち山口市では11日から接種が始まり、市内の「とくぢ診療所」には、接種券が届き、予約をした人たちが医師による問診のあと順番に接種を受けていました。
山口市は2回目の接種完了が早い人から順に接種券を発送していて、市内107の医療機関での個別接種と8か所に設ける集団接種会場を組み合わせて接種を進めることにしています。
また、高齢者については2回目の接種完了から8か月以上としていた接種間隔を1か月前倒しする方向で調整を進めています。

3回目の接種を終えた70代の男性は「2回ワクチンを打っていても感染すると言われているので早く打ちたかったです。これで完全とは思いませんが、一安心です」と話していました。

山口 岩国市の運動公園にドライブスルー方式のPCR検査会場

また、山口県はまん延防止等重点措置が適用されている岩国市での検査体制を強化するため、11日から市内の運動公園にドライブスルー方式のPCR検査会場を設けました。

臨時のPCR検査会場が設けられたのは、岩国市内の運動公園「愛宕スポーツコンプレックス」の駐車場です。
症状はないものの感染していないか不安に感じている人が対象で、事前に電話で日時と人数を予約すれば、ドライブスルー方式で無料のPCR検査を受けることができます。
11日は市民などが次々に訪れ、車に乗ったまま検査キットを受け取り、唾液を採取したあと検体の容器を係員に手渡していました。
結果は2日ほどで分かり、電話で本人に通知されるということです。
臨時の検査会場は重点措置の期間となっている今月末まで設けられ、午前10時から午後4時まで受け付けています。

このほか、岩国市内の岩国総合庁舎でも検査キットを配布していて、自宅などで唾液を採取して検査機関に郵送すれば結果が通知されます。