“コロナで共通テスト未受験 個別入試で判定を”文科省要請へ

「大学入学共通テスト」の実施を控え、文部科学省は、新型コロナの影響で本試験と追試験ともに受けられなかった受験生のため、国立大学を含む各大学に、個別入試の結果で合否判定するよう、異例の要請を行う方針を固めました。合わせて追試などで入学時期が4月以降になることも可能にする方針です。

「大学入学共通テスト」は、本試験は今週末の今月15日と16日に、追試験は今月29日と30日の日程で実施され、志願者数はおよそ53万人に上り、全国864の大学などの入試に利用される予定です。

文部科学省は、新型コロナの感染拡大の影響で本試験も追試験も受けられなかった受験生のため、共通テストを利用する予定の国公私立の大学に、個別の入試の結果で合否判定するよう要請する方針を固めたことがわかりました。

さらに各大学の個別入試においても、追試験や振り替え受験の機会を得られなかった受験生のため、面接や小論文による「総合型選抜」などで再度の追試験の機会を新たに設けるよう要請するとともに、これにより入学時期が4月以降になることも可能にすると、全国の大学に周知する方針です。

入学者の選抜に関しては、大学は前の年の夏ごろまでに公表することが定められており、本格的な入試が始まるこの時期に、国がこうした要請を行うのは異例です。