高校“端末1人1台” 保護者の費用負担 都道府県で大きな差

小中学校に続き、高校でも1人1台端末を整備するよう、国は自治体に促していますが、保護者の端末費用の負担が無償から5万円以上と都道府県により大きな差が生じているほか、整備の見通しがたっていない自治体もあることが、NHKの調査でわかりました。

学習用のパソコンやタブレット端末は、小中学生に1人1台整備されていますが、高校でも継続して学ぶ必要があることや、新年度からプログラミングなどを学ぶ新たな必修科目「情報1」が始まることから、文部科学省はすべての高校生への端末整備を自治体に促しています。
NHKが各都道府県に、この春高校に入学する生徒への端末の整備方針を聞いたところ、
▼全額公費で負担して貸与すると答えたのが21府県、
▼一定程度公費で補いつつ保護者にも負担を求めるのが2都県、
▼原則、全額保護者に負担を求めるとしたのが18道府県でした。

保護者に負担を求める自治体は、困窮世帯に支援策を講じるとしていますが、保護者の負担額は5万円前後になるところが多く、中には9万円台になる端末が推奨されている高校もあり、公費負担で無償となる自治体との間で大きな差が生じています。

一方、パソコンなどでなくスマートフォンによる代替を認める県もあったほか、今月6日の時点では検討中で、新1年生全員の端末整備の見通しがたっていない自治体も6県ありました。

文部科学省は、公費で整備する場合や保護者の負担軽減策に、感染対策のための「地方創生臨時交付金」の活用を促していますが、自治体からは「国の交付金が続く保証はなく、途中で保護者負担に切り替えるのは難しい」といった声も聞かれました。

専門家「自治体は価格抑える工夫 国も支援を」

地域によって対応が分かれている現状について、教育の情報化が専門の鳴門教育大学大学院の藤村裕一教授は「保護者の目線でいえば、無償から何万円と大きな差がある現状は納得できない面もあるだろう。変化が予測できないこれからの時代を生きていくうえで、端末は『文房具』のように絶対に必要な学習ツールで、住んでいる場所や保護者の経済状況で教育に差が生じてはいけない。自治体は共同で調達するなど端末の価格を抑える工夫をするとともに、国も自治体で差が出ないよう強力に支援していく必要がある」と指摘しています。