あすの成人の日を前に各地で式典 感染急拡大の中で

10日の成人の日を前に、9日は各地で成人式が行われました。
感染が急拡大する中、検温や消毒のほか、ことしはワクチンの接種証明の確認などを行う会場もありました。

新成人が華やかな衣装で 北九州

新成人が華やかな衣装を身にまとうことで知られる北九州市の成人式が、新型コロナウイルスの感染対策をとったうえで開かれました。
北九州市小倉北区で開かれた成人式では、検温や手の消毒などの感染対策がとられ、およそ2600人の新成人が参加しました。

式典では、北橋健治市長が「新成人の皆さんの力が夢と希望、それに活気あふれる未来を作る原動力になる。北九州市に対する愛着や誇りを持ち、より一層盛り上げてほしい」と祝いのことばを述べました。

これに対して、新成人を代表して山田音花さんが「これからも感謝を忘れず責任ある大人としての自覚を持ち、今を大切に生きていくことを誓います」と決意のことばを述べました。

式典が終わると華やかな振り袖やはかま姿の新成人たちは記念撮影をするなどして成人式を迎えた喜びを分かち合っていました。

新成人の男性は「やっと大人になれたと思う一方、建設業の社長になるという夢に向かって頑張りたい。これまで親に迷惑をかけたので、恩返しもしたい」と話していました。

急きょオンライン配信に 山口 周南

「まん延防止等重点措置」が適用された山口県岩国市に隣接する周南市では9日の成人式を急きょ、オンライン配信に切り替えて実施しました。

周南市は9日、午前と午後の2部制で成人式を行う予定でしたが、隣接する岩国市で新型コロナウイルスの感染が急拡大していることから急きょ、オンラインで配信する形に切り替えて実施しました。

会場の周南市文化会館では、藤井市長や新成人の代表など参加者を限定して式典が行われ、その様子がインターネットで配信されました。

式典では4人の新成人代表がメッセージを読み上げ、このうち看護師を目指している蠣崎里奈さんは「大学に入学した年にコロナが流行し、命をかけて働く看護師さんの姿に刺激をもらいました。人間的に成長し、命を救う看護師になりたいです」と話しました。

会場の外には式典に参加できなかった新成人が晴れ着姿で集まり、写真撮影をしたり、記念品を受け取ったりしていました。

メッセージを読んだ福寿弘海さんは「オンライン開催となりすごく残念ですが、このような形でも実施してくれたことに感謝しています」と話していました。

山口県内では「まん延防止等重点措置」が適用された岩国市や和木町など7つの自治体が成人式の延期を決めています。

上空からふるさとを眺める 岐阜 坂祝町

岐阜県内の多くの自治体で9日、成人式が行われ、坂祝町では新成人たちがヘリコプターに乗ってふるさとを上空から眺めました。

10日の成人の日を前に岐阜県では9日、多くの自治体で成人式が行われ、このうち坂祝町の成人式には新成人60人が出席しました。

坂祝町では、自分の生まれ育った町を上空から見てもらい、郷土への思いを改めて認識してもらおうと、41年前から成人式の日にヘリコプターによる遊覧飛行を実施していて、9日は式の後、新成人たちが6人ずつにわかれてヘリコプターに乗り込みました。
新成人を乗せたヘリコプターは上空450メートルまで上昇し、町内の上空を2周します。

新成人たちは、ふるさとの景色を写真に収めるなど、およそ10分間のフライトを思い思いに楽しんでいました。

新型コロナの感染が急拡大する中、ことしは1回の搭乗人数を8人から6人に減らしたほか、こまめに座席や手すりを消毒するなど感染対策を徹底して行われていました。

短期大学に通う女性は「自分が通っていた幼稚園が見えて懐かしい気持ちになりました。今は町外で学んでいますが、将来は、介護士として地元に戻って働き、地域に恩返ししたいです」と話していました。

また大学生の男性は「初めて上空から町を見て、自然が豊かでいい町だなと思いました。手本となるような大人になりたいです」と話していました。

ワクチン接種証明の確認や抗原検査 水戸

新型コロナウイルスの感染が再拡大していることを受け、水戸市で開かれた成人式の会場では、参加者に対しワクチンの接種証明の確認や抗原検査などが行われました。

水戸市で9日に開かれた成人式では、県の要請を受けて、参加者に対しワクチンを2回接種しているかや検査で陰性となっているかを確認する対応が急きょとられました。

会場の入り口では、参加者が列を作り、ワクチンの接種や陰性の検査結果を証明する書類を示してから入場していました。

また、書類を持っていない人などのために、市のデータベースで接種履歴を確認する受け付けや、その場で抗原検査が受けられる臨時の会場も設けられました。

式典では、高橋靖市長があいさつして新成人の門出を祝いました。

新成人の女性の1人は「抗原検査を受ける必要があるなら早めに知らせてほしかった。医師を目指しているので、コロナ禍で大変な医療従事者の力になりたい」と話していました。

水戸市生涯学習課の田沢一憲係長は「感染のリスクを減らすため対策を急いで進めることになったが、新成人を心から祝いたい」と話していました。

震災当時小学3年生の新成人たちが出席 宮城 女川町

東日本大震災で大きな被害を受けた宮城県女川町で成人式が行われ、震災当時は小学3年生だった新成人たちが出席しました。

女川町でことし新成人を迎えたのは90人で、このうち県外からの参加を含め、およそ50人が9日の成人式に出席しました。

はじめに出席者全員が震災で犠牲になった人に黙とうをささげました。

このあと須田善明町長は「この先、震災のような想像できないようなことが起こっても前に進んでほしい。今しかできないことに挑戦し活躍してください」とあいさつしました。

新成人を代表し専門学校生の木村日和さんは「医療事務として春から働くので、人の役に立てるよう思いやりを持って頑張りたい」と抱負を述べました。

また、実行委員長として式の司会を務めた小林杏奈さんは震災の当時、津波で自宅が流出し、およそ8か月間、自衛隊が設けたテントでの生活を余儀なくされました。

小林さんは式の最後に「小学3年生だった私たちが社会に出たり目標に向かって勉強したりと頑張っている途中なので、これからも温かく見守ってください」と感謝を込めてあいさつしました。

小林さんは式の後「今まで両親や町の人に支えられてきて、今度は恩返しをする番だと思っている。女川町で保育士になってみんなに頼られるような人になりたい」と成長を誓っていました。