ユーロ圏消費者物価 前年比5%上昇 2か月連続で過去最高を更新

エネルギー価格の高騰が続くドイツやフランスなどユーロ圏19か国の12月の消費者物価指数は、前の年に比べて5%の上昇と、これまでで最も高い伸び率を2か月連続で更新しました。

EU=ヨーロッパ連合が7日発表した12月のユーロ圏の消費者物価指数は、前の年の同じ月と比べて5.0%の上昇となりました。

統計をさかのぼれる1997年以降で最も高い伸び率だった前の月を上回り、2か月連続で過去最高を更新しました。

これは、原油や天然ガスの高騰で電気やガソリンの値上がりが続いているのが最大の要因で、世界的なサプライチェーン=供給網の混乱による物不足の影響も広く物価を押し上げています。

主な国では、
▽ドイツが5.7%、
▽フランスが3.4%、
▽イタリアが4.2%の上昇となっています。

ユーロ圏の物価は、ヨーロッパ中央銀行が目標とする2%を6か月連続で大きく上回る状況が続いています。

ヨーロッパ中央銀行は、今の物価高はあくまで一時的で、ことし年末までに2%を下回るとしていますが、市場では、これが長引けば賃金の上昇を伴う形で物価上昇がさらに加速しかねないとの声も出ています。