東京都 オミクロン株 7日間平均で約150人 病床約7000床確保へ

東京都は新型コロナの変異ウイルスオミクロン株の新規陽性者の6日までの7日間平均が推計でおよそ150人になったと明らかにしました。
100人以上となったことから、事前に決めていた緊急対応の方針に従い、都内の病床を最大で確保できるとしている7000床近くまで一気に引き上げることになりました。

これは、7日夕方開かれた、都の対策本部会議で示されました。

それよりますと、都内でオミクロン株の新規陽性者の7日間平均が推計で6日までに150.2人になったということです。

7日間平均が100人以上となったことから都は、事前に決めていたオミクロン株への緊急対応の方針に従い、新型コロナ患者向けの病床数を一気に引き上げることになりました。

具体的には、現在の4839床から、都内で最大で確保できるとしている6891床まで2000床程度、引き上げます。

6891床のうち、重症患者向けは今より157床多い510床です。

都は、速やかに都内の医療機関に病床の確保を要請するということです。

さらに、オミクロン株に感染した軽症や無症状の患者を受け入れるため、宿泊療養施設の部屋の数を、現在の6200室余りから、今後、1万1000室まで増やします。

これによって、消毒が必要な部屋などを除き、受け入れが可能な数は、今の4200室から7900室に拡大するということです。

オミクロン株 軽症や無症状 原則ホテル療養へ

東京都は、国の通知を踏まえ、オミクロン株の感染者全員を原則入院としていた対応を、7日から軽症や無症状の場合は原則、ホテルでの宿泊療養に切り替えました。

子育てや介護など家庭の事情で宿泊療養ができない場合は、自宅での療養も可能とします。

酸素の投与が必要な人やその可能性が高い人、それに重症化のリスクが高い人などは引き続き、入院となります。

また、これまでは、2回連続の陰性確認が退院するための基準でしたが、今後はワクチンを接種している人であれば発症から10日が経過したら退院できるよう見直しました。

小池知事「感染拡大 なんとしても抑えていく」

東京都の小池知事は、対策本部会議のあと記者団に対し、「オミクロン株の疑いのある人が感染が確認された人の7割近くに達している。急速な拡大をそのままにすれば医療提供体制のひっ迫につながるばかりか、社会活動の基盤すら揺らぎかねず、これ以上の感染拡大をなんとしても抑えていく」と述べました。

そのうえで「混雑する場所など、感染リスクの高い場所への外出、リスクの高い行動は厳に控えてほしい。会食は認証店を選び、少人数で短時間でお願いしたい」と述べました。

また、小池知事は、まん延防止等重点措置が出されている地域などへの不要不急の移動を控えるよう求めるとともに、事業者に対してはテレワークや時差出勤などを積極的に行って、人と人との接触を減らすよう協力を呼びかけました。