【詳細】日米「2プラス2」共同発表 内容は?

日米の外務・防衛の閣僚協議、いわゆる「2プラス2」のあとに成果文書として発表された共同発表は、中国などを念頭に、日米同盟を一層強固にしていくとともに、日本の防衛力も高めていく姿勢を強調する内容となっています。

冒頭、「自由で開かれたインド太平洋地域」への関与を改めて確認したうえで、変化する安全保障上の課題に対応するため、両国の戦略を完全に整合させ、共同の能力を強化していくなどとしています。

そのうえで、海洋進出の動きを強める中国について「政治的、経済的、軍事的および技術的な課題を提起するものだ」として、地域の安定を損なう行動を抑止し、必要に応じて協力して対処する決意が明記されています。

また、アメリカは、日本の施政が損なわれる一方的な行動に結束して反対し、沖縄県の尖閣諸島に日米安全保障条約第5条が適用されることが再確認されたとしています。

さらに、南シナ海をめぐる問題についても「中国の不法な海洋権益に関する主張や活動に反対する」としているほか、台湾海峡の平和と安定の重要性を確認し、新疆ウイグル自治区と香港の人権問題についても深刻な懸念を示しています。

このほか、北朝鮮による核・ミサイル活動の進展への問題認識も共有するとともに、拉致問題の即時解決の必要性も確認したとしています。

そして、一連の安全保障上の課題への対応として、日米両国に加え、クアッドと呼ばれる枠組みで連携を進めるオーストラリアやインドのほか、欧州各国のインド太平洋地域へのさらなる関与を歓迎し、多国間演習などの拡大を進めていくスタンスを強調しています。

また、岸田総理大臣が年内にも改定する方針を示している国家安全保障戦略など、安全保障関連の3つの文書について、日米両国の整合性を確保し、検討を進める方針が示されています。

そして、日本としても、いわゆる「敵基地攻撃能力」を念頭に「ミサイルの脅威に対抗するための能力を含め、国家の防衛に必要なあらゆる選択肢を検討する決意を表明した」と明記し、地域の平和と安定のために、これまでより踏み込んだ対応をとっていく姿勢を鮮明にしています。

さらに、従来の陸・海・空だけでなく、ミサイル防衛や宇宙・サイバー・電磁波など、新たな領域も含めた横断的な能力の強化が死活的に重要だと強調し、共同での情報収集や訓練を深化させるほか、AI=人工知能などの技術革新の面で、日本とアメリカが優位性を確保するための投資でも協調していくことが盛り込まれています。

このほか、北朝鮮が、おととい発射した弾道ミサイルについて、音速の5倍以上にあたる極超音速技術によるミサイルだと公表する中、極超音速技術に対抗するため共同分析を始めることで一致したとしています。

また、沖縄のアメリカ軍普天間基地の名護市辺野古への移設計画など、在日アメリカ軍の再編計画を加速させる重要性も確認しているほか、日本政府の新年度予算案に鹿児島県西之表市の馬毛島に日米で共同使用できる自衛隊基地を建設する計画の整備費用が計上されたことについて、アメリカが歓迎する意思が示されています。

一方、在日アメリカ軍の施設で新型コロナウイルスの感染が広がり、事件や事故も後を絶たないことから、適切なタイミングでの情報共有や地元への影響の軽減策などで、日米が連携していく重要性を再確認したとしています。

そして、共同発表は、インド太平洋地域の平和と安定を維持するため、日米が緊密なパートナーシップのもとで取り組んでいくことを重ねて強調し、締めくくっています。