東京 墨田区 オミクロン株に備え医療従事者の3回目接種前倒し

感染力が強いオミクロン株の広がりに準備は間に合うのか。東京 墨田区は、新型コロナの対応を担う地域の医療従事者を対象にしたワクチンの3回目接種を、当初の予定より前倒しするなど対応を急いでいます。

東京 墨田区は、医療従事者を対象にした3回目のワクチンの集団接種を、当初の予定より1週間ほど前倒しして実施しました。

対象になったのは、新型コロナの検査や患者の健康観察、それに、住民のワクチン接種を担う地域のクリニックの医師や訪問看護師、薬剤師など、合わせておよそ350人です。

墨田区は、感染力が強いオミクロン株が広がる前に、地域の医療従事者を守らないと医療が立ちゆかなくなると考えたためです。

会場では、年末までに、すでに3回目の接種を行っている医師らが打ち手となり、手際よく接種を進めていました。

さらに墨田区は、重症化リスクのある一般の高齢者の接種を前倒しして、今月22日から始めることも決めていて、その対応にも、今回接種した医療従事者にあたってもらうことにしています。

3回目の接種を受けた保健所の職員は「自分が感染し職場に持ち込んだら、保健所が感染対策の業務にあたれなくなる。感染者数が予想以上に広がっている中で、早めに接種できたことはありがたいです」と話していました。

また、これまでにワクチンの接種を担当したことがあるという歯科医師は「医療従事者として歯科医師も感染拡大を防ぐ義務があると思います。今後、接種を担当することもあるので、安心して対応できると思います」と話していました。

墨田区保健所の岩瀬均次長は「オミクロン株が流行すれば、医療従事者は入院患者や外来、自宅療養者に対して最前線で治療することになるので、いち早く接種をしてほしいと、前倒しで行った。区民が安心して暮らせるようにしていきたい」と話していました。