オミクロン株 イギリスが水際対策緩和へ「対策の効果 限定的」

イギリス政府は、変異ウイルスのオミクロン株の感染拡大が続く中、厳しい水際対策を続けても効果は限定的だとして、ワクチンの接種を終えていれば入国前の検査を免除するなど、対策を緩和する方針を明らかにしました。

イギリスでは、新型コロナウイルスの一日の感染者が20万人を超える日もあるなど深刻な感染状況が続いていますが、ジョンソン首相は5日、議会下院で声明を発表し、ロンドンのあるイングランドで義務づけられている入国前の検査について、ワクチンの接種を終えている人は免除することを明らかにしました。

また入国後に受けるPCR検査の結果が出るまでの隔離についても、不要にするなどとしています。

ジョンソン首相は「オミクロン株がまん延するなか、感染者数の増加を抑えるという点でこうした対策の効果は限定的だ」とし、旅行業界にも打撃になっていると述べました。

一連の対策をめぐっては、旅行を控える人が増えているとして、旅行業界から緩和を求める声が上がっていました。

ジョンソン首相は、入院患者が増加し医療がひっ迫しつつある状況に懸念を示す一方で、ワクチンの追加接種が順調に進んでいるなどと強調し、バランスのとれたやり方で新型コロナと共生する考えを改めて示しました。