京都 下鴨神社で蹴鞠初め 平安時代の装束まとい 2年ぶりに開催

京都の世界遺産、下鴨神社で、平安時代の貴族がたしなんだ蹴まりを奉納する新春の恒例行事「蹴鞠初め」が行われました。

京都市左京区の下鴨神社では、毎年1月4日に1年の幸せや無病息災を願って「蹴鞠初め」を行ってきましたが、去年は新型コロナの影響で中止されたため、ことしは2年ぶりの開催となりました。

境内には15メートル四方の「まり場」が設けられ、色鮮やかな平安時代の装束をまとった保存会のメンバー8人が、輪になって蹴まりを披露しました。

保存会の人たちは「アリ」や「オウ」などと、独特の掛け声をかけながら、右足だけを使う昔ながらの作法で、鹿の皮でできた直径20センチほどの白いまりを、かわるがわる蹴り上げていきました。

境内では参拝した人たちが蹴まりの様子を見つめ、まりが地面に落ちずに長く続くと拍手がおくられていました。

宇治市から来た40代の女性は「初めて見ましたが、衣装も鮮やかで楽しかったです。ことしは、まりのように、はずむ1年にしたいです」と話していました。

京都市の70代の男性は「2年ぶりに見ることができてよかったです。ことしはコロナに負けない明るい年になってほしいです」と話していました。