小笠原の地震 気象庁 “落石の危険も 今後の地震や雨に注意”

東京・小笠原村で震度5強の揺れを観測した今回の地震について、気象庁の束田進也地震津波監視課長は午前8時10分から記者会見を開き、「揺れの強かった地域では落石や崖崩れなどの危険性が高まっているので、今後の地震活動や雨の状況に十分注意してほしい。揺れの強かった地域では1週間程度は最大震度5強程度の地震に注意してほしい。特に2~3日程度は規模の大きな地震が発生することがあり、注意が必要だ」と呼びかけました。

大雨警報などの基準引き下げ

4日発生した小笠原諸島の父島近海を震源とする地震で震度5強の揺れを観測した小笠原村について、気象庁は強い揺れで地盤が緩み雨による土砂災害の危険性がふだんより高くなっているとして、「大雨警報」と「大雨注意報」、それに東京都と共同で発表する「土砂災害警戒情報」の基準を通常の8割に引き下げました。

気象庁は、当分この基準で運用することにしていて、揺れが強かった地域では雨の降り方に十分注意し、大雨警報や土砂災害警戒情報が発表された場合には早めの避難など安全の確保を心がけてほしいとしています。

気象庁「島しょ部は津波判断に時間」

気象庁は地震からおよそ3分を目標に津波警報や津波注意報などの情報を発表するとしていますが、今回の地震で「津波の心配はない」と発表したのは、地震が発生した午前6時8分から8分後、地震を検知した午前6時9分からは7分後の6時16分でした。

これについて気象庁の束田進也 地震津波監視課長は「津波警報を出すためには父島と母島だけのデータだけでは精度が悪く、伊豆諸島や本州まで主要な地震波が到達するのを確認する必要がある。なるべく早く情報が出せるよう努力してはいるが、今回のような島しょ部では地震の観測点が少ないため、どうしても発表に時間がかかることはある」と述べました。

そのうえで「島しょ部に限ったことではないが、海岸付近で強い揺れを感じたときには津波警報などを待つことなく、まずは避難行動を取るようにしてほしい」と話していました。

小池知事「あらゆる危険に対して対応していく」

東京都の小池知事は小笠原村の母島で震度5強の揺れを観測したことについて、4日午前9時ごろ都庁で記者団に対し「現在、大きな被害は観測されていないが、引き続き、地震が発生するおそれもあり、身の安全を第1に確保していただくようお願いする」と述べました。

そのうえで「新年早々、初日に災害対策の服で来ることになったが、ことし1年、あらゆる危険に対してしっかりと都庁は対応していく。都民の命と健康をお守りしたい」と述べ、危機管理に万全を尽くす考えを示しました。

小笠原村長「けが人確認されていない」

地震をうけて東京都は午前10時から危機管理対策会議を開き、幹部職員などが出席しました。はじめに気象庁の担当者が、揺れの強かった地域では落石や崖崩れなどの危険性が高まっているとして今後の地震や雨の状況に十分注意する必要があると呼びかけました。

また、オンラインで参加した小笠原村の渋谷正昭村長は、いまのところけが人などは確認されていないことや、村内の避難所に6、7人の住民が避難したことなどを報告しました。

そして、小池知事が引き続き関係機関と連携して情報収集にあたるとともに、今後の地震に注意して対応するよう指示しました。