政府 オミクロン株に最大限警戒 無料検査や病床確保など整備へ

オミクロン株への対応をめぐり、政府は、感染者が確認された都府県などでの無料検査や、濃厚接触者に対する宿泊施設への待機要請などを通じて、感染拡大の封じ込めに努めるとともに、感染の急拡大に備え、病床の確保など医療提供体制の整備を進めています。

新型コロナの新たな変異ウイルス、オミクロン株をめぐっては、各地で感染者が確認され、市中感染とみられるケースも相次いでいます。

岸田総理大臣は31日、総理大臣公邸で、厚生労働省の吉田事務次官らから最新の感染状況などについて報告を受け、引き続き緊張感を持って状況を注視するよう指示しました。

政府は、1年前のこの時期に新型コロナの感染が拡大し、緊急事態宣言を出した経緯も踏まえ、オミクロン株への最大限の警戒を続けていて、感染者が確認された都府県などでの無料検査や、濃厚接触者に対する宿泊施設への待機要請などを通じて、国内の感染拡大の封じ込めに努めることにしています。
また、今後、急速に感染が拡大した場合に備え、自治体と連携して病床の確保など医療提供体制の整備を進めるとともに、去年暮れに承認された新型コロナの飲み薬を患者が速やかに使用できるよう、全国の医療機関や薬局への配送を急いでいます。

さらに、3回目のワクチン接種を加速するため、2回目との接種間隔を7か月に短縮した一般の高齢者について、医療従事者や高齢者施設の入所者などの接種が終わる見込みが立った自治体では前倒しも認めました。

こうした対策に加え、政府は、国民に対し、手洗いやマスクの着用など基本的な感染防止対策を徹底するよう呼びかけていて、今後、感染が広がった場合は行動制限の措置も含め、機動的に対応していく方針です。