還付金詐欺被害 過去10年で最多件数に 地方にも被害広がる

医療費などの還付が受けられるとうそを言ってATMを操作させ、現金をだまし取る「還付金詐欺」。ことしの被害は全国でおよそ3700件、41億円余りに上り、件数としては過去10年で最も多くなったことが分かりました。都市部だけでなく地方にも被害が広がっているということで、警察庁が注意を呼びかけています。

警察庁によりますと、振り込め詐欺などの特殊詐欺の被害はことしに入ってから先月までに全国で1万3053件と、去年の同じ時期と比べて6%増えました。

被害額は合わせて243億円余りに上っています。

このうち増加率が最も高いのは還付金詐欺で、3699件と去年の同じ時期の2.3倍に増え、過去10年で最も多くなりました。

被害額も、去年の2倍近くにあたるおよそ41億8000万円に上っているということです。

還付金詐欺は市役所の職員などを装い、電話で医療費などの還付が受けられるとうそを言って被害者にATMを操作させ、現金を振り込ませてだまし取る手口です。

捜査関係者によりますと、被害者の自宅を訪れて現金などを受け取るいわゆる「受け子」の検挙が増えたことで、詐欺グループが被害者と直接会わずに済む還付金詐欺に手口を変えているとみられるということです。

また、新型コロナウイルスの給付金などを装う手口が増えたことも背景にあるとしています。

特に、ことしは首都圏や大阪などの都市部だけでなく、去年は被害がなかった岩手県や富山県、島根県など地方にも広がっているということです。

被害者は65歳以上の高齢者が94%を占めていて、警察庁は今後さらに被害が増えるおそれがあるとして注意を呼びかけています。