HIS澤田会長ら減給処分 「Go To」給付金不正受給問題で

旅行大手のエイチ・アイ・エスは、子会社2社が観光需要の喚起策、「Go Toトラベル」の給付金を不正に受給していた問題を受けて、澤田秀雄会長兼社長を減給3か月、子会社2社の社長をそれぞれ解任や降格とする社内処分を決めました。

エイチ・アイ・エスが設けた外部の弁護士などによる調査委員会は先週、子会社2社が、宿泊の実態がないにもかかわらず、Go Toトラベルの給付金を不正に受給していたと認めたうえで、返還すべき給付金の総額が最大で合わせて6億8329万円に上るという報告書を公表しました。

これを受けてエイチ・アイ・エスは、子会社に対する監督責任があるなどとして、澤田秀雄会長兼社長を来年1月から、月額報酬の減給75%、3か月とすることに加え、子会社の社外取締役を兼任している中森達也取締役と織田正幸取締役を、それぞれ月額報酬の減給50%、3か月の処分にすると発表しました。

また、給付金を不正受給していた子会社2社のうち、ミキ・ツーリストの檀原徹典社長を解任、ジャパンホリデートラベルの、※ご※・※いく※康社長を取締役に降格するとしています。

ミキ・ツーリストについては、不正受給に関して、より主体的に関与していたとしてより重い処分にしたとしています。

※ご=「口」の下に、「天」の下横棒が長い字
※いく=「火」へんに、つくりは「日」の下に「立」

澤田会長兼社長「謙虚に受け止め」

エイチ・アイ・エスの澤田秀雄会長兼社長はみずからを含む社内処分について「今回の問題はわれわれにとっても大きな問題であり、謙虚に受け止めて減給という形をとらせてもらった」と述べました。

そのうえで「Go Toトラベル」をめぐる給付金の不正受給で、観光庁から厳重注意を受けたことについて「子会社が不正受給を起こしたことには管理責任を感じていて、申し訳ないと思っている。謙虚に受け止め、改善できるとことは改善し、きちんとしたルールをつくっていきたい」と述べました。

最終的な損益 過去最大500億円余の赤字に

エイチ・アイ・エスは、新型コロナウイルスの影響で旅行需要の落ち込みが長期化していることなどから、ことし10月までの1年間の決算で、最終的な損益が過去最大の500億円余りの赤字となりました。

エイチ・アイ・エスが28日に発表したことし10月までの1年間のグループ全体の決算によりますと売り上げは1185億円余りにとどまり、新型コロナの影響を受けた前の年の同じ時期よりもさらに72%減少しました。
感染拡大の影響の長期化で海外との往来の制限が続き、主力の海外旅行事業が落ち込んだほか、緊急事態宣言が相次いだことで国内旅行も減少しました。
この結果、最終的な損益は500億円余りの赤字と、過去最大の赤字となりました。

また、子会社2社による「Go Toトラベル」の補助金の不正受給が明らかになったことで、売り上げが20億円余り下押しされたほか、最終損益では3億9000万円余り赤字が膨らむ影響があったとしています。