【動画】もしも餅がのどに詰まったら 応急処置を紹介

正月、家族で雑煮を食べていたらおじいちゃんが餅をのどに詰まらせてしまった。
こんな時、焦ってやってはいけないのが「水を飲ませる事」だといいます。
正しい対処方法とは、また安全においしく餅を食べるためにはどうすればいいのか、調べました。

まず行いたいのがおじいちゃんが
▼声を出せるかどうか
▼せきをすることが出来るかどうかの確認です。
もし声が出せないようなら呼吸も出来ない可能性が高いのですぐに119番通報してください。

せきこませる

次にせきが出来る場合はなるべくせきこませて自力で吐き出させてください。

背部こう打法

ではせきが出来なかったりせきこませても餅が出てこなかったりする場合、周りの人はどう対応するのがいいのでしょうか。

救命医師などでつくられる日本蘇生協議会が出している最新のガイドラインで推奨されているのが、背中を強くたたいて詰まったものを吐き出させる「背部こう打法」です。
1自分の左手をおじいちゃんの左わきの下から入れて手のひらで下あご部分を支える
2あごを反らせる
3右の手のひらの付け根部分で肩甲骨の間を強くたたく
4これを繰り返して吐き出させる
もしおじいちゃんが苦しくて座っていたり横になっていたりしても同じように行ってください。
乳児や妊婦に対しても行って大丈夫です。

腹部突き上げ法

背部こう打法を行っても餅が出てこない場合、可能なら行いたいのがおなかを強く突き上げてのどに詰まったものを吐き出させる「腹部突き上げ法」です。
1おじいちゃんを背中側から抱きかかえる
2へそとみぞおちの中間付近に握りこぶしを作ってあてる
3握りこぶしをもう片方の手で握り斜め上に瞬時に引き上げる
4これを繰り返す
こちらもおじいちゃんがいすに座った状態でも行えますが、乳児や妊婦に対しては行ってはいけません。
もし応急処置を行っても餅がとれない場合はすぐに119番通報してください。

水を飲むのはNG!掃除機は最終手段

ガイドラインに記載はありませんでしたがインターネット上で話題となっている「掃除機で吸い取る」ことについて聞きました。
日本医科大学付属病院高度救命救急センター 五十嵐 豊 医師
「掃除機が有効という確固たるエビデンスがあるわけではないのでガイドラインには載っていない。しかし、掃除機で吸い取ったという実例は数多くある。決して清潔ではない掃除機のノズルを口の中に入れるので合併症のリスクや口の中を傷つける可能性もあるので決して進められないが、応急処置をしても餅が出てこず、救急車も到着しないならば最終手段としてやってみる価値は大きい」

また五十嵐医師はもう一つ大切な注意点を教えてくれました。
のどに食べ物が詰まったときにやってしまいがちな「水を飲む事」はNGだと指摘します。

五十嵐 医師
「餅が詰まっているのが食道ではなく気道の場合、水を飲んでも食道を通って胃に入るだけで餅は取り除けないうえ、水を飲むことで餅をより奥に押し込むことになりかねない。餅がのどに詰まった時はどこに詰まっているのかわからないので、焦って水を飲むは絶対にやめて欲しい」

1月×高齢者は高リスク

東京消防庁によりますと、平成28年から令和2年までの5年間に搬送された人は453人いて、このうち4割近くが1月に集中しています。

さらに搬送された人のおよそ9割が65歳以上の高齢者に集中しています。

詰まらせないための4つのポイント

では正月、おじいちゃんおばあちゃんが安全においしく餅を食べるには何に気をつければいいのでしょうか。

1 小さく切る
高齢になってくると歯が減ってうまくかむことが出来ません。
最初から小さく切って料理することで飲み込みやすくなります。

2 食べる前に水分を取る
高齢になると唾液が減ってしまうので、口の中や食道を潤して滑りをよくしておくと飲み込みやすくなります。

3 ゆっくりよくかんで食べる
慌てて食べずにしっかりそしゃくすることで飲み込みやすくなります。

4 寝ながら食べない
正月など休みの日だとついついソファーで寝ながら…となりがちですが、姿勢が悪い状態で飲み込むと詰まりやすくなります。

五十嵐 医師
「正月はつきたての餅を食べたり酒と一緒に食べたりするのでよりリスクが高まる。飲み込みやすくするという4つのポイントを意識して楽しい正月を過ごしてほしい」