オミクロン株感染者への対応 重症度で入院判断を 専門家提案

新型コロナウイルスのオミクロン株に感染した人は現状、全員入院し、濃厚接触者もホテルなどで健康観察を求められますが、感染者や濃厚接触者の増加に伴い、施設や対応するスタッフの確保が課題になってきています。
対策にあたってきた専門家は、従来のウイルスと同様、感染者の重症度によって入院かどうか判断し、濃厚接触者の自宅での健康観察も可能とするなど、年末年始に感染が急拡大した場合にも地域に応じた柔軟な対応ができるよう求める提案をまとめました。

提案は、コロナ対策にあたってきた専門家会合のメンバーなどがまとめ、国に対して示しました。

この中では、オミクロン株に感染した人について、全員入院としている対応を、従来のウイルスと同様、重症度に応じて入院かどうか判断し、自宅療養者に対してきめ細かく健康観察することや、退院の基準について、PCR検査で2回陰性を確認するとしているのを、発症後10日間たった場合でも退院できるようにするよう、提案しています。

また、オミクロン株に感染した人の濃厚接触者の自宅での健康観察も可能にすることや、抗原定性検査や郵送でのPCR検査を活用するなど、効率的な検査体制の確保を提案しています。

提案では、短期間で感染が拡大し、感染者が急増する可能性が強く懸念されるため、知事の判断で柔軟な対応ができるようにする必要があるとしていて、体制の変更が難しい年末年始の期間の前に、国が自治体に向けて方針を伝えるよう求めています。