首相 “オミクロン株濃厚接触者の受験機会確保策 一両日中に”

オミクロン株の市中感染が各地で確認され、受験生に不安が広がる中、岸田総理大臣は記者団に対し、オミクロン株に感染した人の濃厚接触者も大学受験の機会を確保できるよう、一両日中に具体的な方策を示す考えを示しました。

大学受験への対応をめぐり文部科学省は、先にオミクロン株の感染者の濃厚接触者については、これまで一定の要件で新型コロナの濃厚接触者に認めてきた、別室での受験を認めないとするガイドラインをまとめ、大学などに追試験などで対応するよう通知しました。

これについて岸田総理大臣は、東京都内で記者団に対し「オミクロン株の患者の濃厚接触者になった受験生の扱いに関して、受験生の間で不安が広がっていると承知している。この不安を重く受け止め、私から、別室受験を含めてできるかぎり受験機会を確保する方策について、きのう、末松文部科学大臣に検討を指示した」と述べました。

そのうえで「末松大臣が前向きに検討しており、一両日中に具体的な方策を示せると考えている。できるだけ早くこの対応を明らかにし、受験生の不安を解消する努力をしていきたい」と述べ、オミクロン株に感染した人の濃厚接触者も大学受験の機会を確保できるよう、政府として一両日中に具体的な方策を示す考えを示しました。

松野官房長官「高校や中学も大学入試の対応に準じた形に」

松野官房長官は、記者会見で「高校入試についても、大学入試の対応に準じた形で別室受験を含めできるかぎり受験の機会を確保するよう、文部科学省で検討中と承知している。中学入試も同様だ」と述べました。

共産党 小池書記局長「信じられない対応 正すのは当たり前」

共産党の小池書記局長は、記者会見で「文部科学省のガイドラインどおりの対応がとられると、例えば、高校3年生のクラスにひとりでも感染者が出たら、その生徒は針のむしろだ。受験生のことを少しでも考えれば、打ち出すはずがない信じられない対応であり、正すのは当たり前だ」と述べました。