金融政策決定会合 主な意見“オミクロン影響 不確実性高まる”

日銀は、中小企業向けの資金繰り支援策の延長を決めた今月の金融政策決定会合について「主な意見」を公表しました。政策委員からは、オミクロン株が経済に与える影響について不確実性が高まっているという警戒感が示されました。

日銀は、今月17日までの2日間開いた金融政策決定会合について27日、政策委員から出された主な意見を公表しました。

それによりますと、新たな変異ウイルス、オミクロン株について、政策委員からは、「現時点で需要が大幅に落ち込む兆候は見られない」という意見が出た一方、「変異株の出現で感染動向をめぐる不確実性は高まっている」という警戒感が示されました。

そのうえで、中小企業の一部には資金繰りに依然として厳しさが残るとして、「日銀が早めに資金繰り支援策の方針を明らかにすることで、中小企業や金融機関に安心感を与えられる」といった意見が出されました。

こうした意見を踏まえ、日銀は来年3月末が期限となっていた中小企業向けの新型コロナ対応の資金繰り支援策を、来年9月末まで6か月間、延長することを決めました。

一方、物価をめぐっては、「最近の原材料コストの上昇などを踏まえ、これまでの『物価は下振れリスクが大きい』という評価が妥当かどうか、次回の会合で点検する必要がある」という意見が出されました。