オミクロン株の発症防ぐ免疫持つ人は14.8% 京大グループ推計

新型コロナウイルスの変異ウイルス、オミクロン株について、京都大学の西浦博教授らのグループが海外のデータから日本国内のオミクロン株に対するワクチンの効果を分析したところ、現時点で発症を防ぐだけの免疫を持っている人は14.8%にとどまるという暫定的な推定結果をまとめました。

この推定結果は今月22日に開かれた厚生労働省の専門家会合で西浦教授が示しました。

グループではmRNAワクチン接種後のオミクロン株に対する免疫の変化を調べたオーストラリアの大学の研究や日本のワクチン接種のデータなどから、国内でどの程度の人がオミクロン株への免疫を持っているかを推定しました。

その結果、今月22日時点で発症を予防できる水準の免疫がある人は14.8%、重症化を予防できる水準の免疫がある人は38.7%、死亡を避けることができる水準の免疫がある人は37.5%という推定になったということです。

グループによりますと今回は暫定的な推定だということですが、西浦教授は「オミクロン株に対する免疫は不十分な状態だ。オミクロン株は極めて短い時間で広がるため医療体制のひっ迫が強く憂慮される。年末年始の帰省や移動に伴うリスクについて皆さんに考えてほしい」とコメントしています。