HIS子会社による給付金不正受給 最大6億8300万円余 最終報告

旅行大手のエイチ・アイ・エスの子会社が、観光需要の喚起策「Go Toトラベル」の給付金を不正に受給していた疑いがある問題で、会社が設置した調査委員会は、不正受給の事実を認め、返還すべき給付金の総額は最大で6億8300万円余りに上るとする最終報告を取りまとめましたました。

エイチ・アイ・エスの子会社の「ミキ・ツーリスト」と「ジャパンホリデートラベル」の2社が、Go Toトラベルをめぐり、宿泊の実態がないにもかかわらず、給付金を不正に受給していた疑いがある問題について、エイチ・アイ・エスが設けた、外部の弁護士などでつくる調査委員会は24日、最終報告を取りまとめ、公表しました。

この中で、調査委員会の委員長を務める荒竹純一弁護士は「宿泊していた事実はほとんどなかった」と述べ、2社による不正受給を認めたうえで、返還すべき給付金の総額は、最大で合わせて6億8329万円に上ることを明らかにしました。

一連の不正について「ミキ・ツーリスト」は、組織ぐるみで主体的に関わった一方、「ジャパンホリデートラベル」については、従属的な立場だったということで、調査の結果、エイチ・アイ・エス本体の関わりは確認されなかったとしました。

また、調査委員会によりますと、不正受給には、エイチ・アイ・エスの元社長が社長を務めるホテル運営会社が深く関わった疑いがあるということで、Go Toトラベルの運営事務局が詳細を調査しています。

調査報告について、エイチ・アイ・エスは「内容を厳粛に受け止め、引き続き、事務局への調査にも協力していきます」とコメントしています。

HISの澤田秀雄会長兼社長 親会社としての関与は否定

エイチ・アイ・エスの澤田秀雄会長兼社長は記者会見を開き「子会社がルールに反し、ご迷惑をおかけして誠に申し訳ありません。給付金の返還については内容を精査したうえで対応していきます」と陳謝しました。

そのうえで、子会社2社のうち「ミキ・ツーリスト」については、より悪質だとして社長を解任するとともに、「ジャパンホリデートラベル」の社長についても、厳しく処分する考えを示しました。

一方、エイチ・アイ・エスの親会社としての関与は一切ないという認識を重ねて強調しました。

斉藤国土交通相「不正受給は許されるものではない」

エイチ・アイ・エスの子会社が、観光需要の喚起策「Go Toトラベル」の給付金を不正に受給していた疑いがある問題で、会社が設置した調査委員会が不正受給の事実を認めたことを受けて、斉藤国土交通大臣は「給付金は国民の税金を活用したもので不正受給は許されるものではない。Go Toトラベルの運営事務局が行っている調査の結果を年内にも発表するよう観光庁に対し指示した」とするコメントを発表しました。

そのうえで斉藤大臣は、不正受給に関わったエイチ・アイ・エスの子会社2社と、エイチ・アイ・エスの元社長が社長を務めるホテル運営会社に対して、給付金の返還請求を行う方針を明らかにしました。