企業向けに提供 サービス価格の水準 20年1か月ぶりの高さに

先月、企業向けに提供されたサービスの価格水準は、各国の経済活動が本格化し船舶などの輸送費が上昇していることなどから、およそ20年ぶりの高い水準となりました。

日銀が24日発表した企業向けのサービス価格指数は、先月の速報値が2015年の平均を100として105.7となり、2001年10月以来、20年1か月ぶりの高い水準となりました。

また、去年の同じ月と比べた上昇率は1.1%で9か月連続で上昇しました。

各国で経済活動が本格化し、鉄鉱石などの原材料や食料の輸送費が上昇していることが主な要因で、なかでも船舶を使う「外航貨物輸送」は前の年の同じ月と比べて45.1%、航空機を使う「国際航空貨物輸送」は28.3%、それぞれ上昇しました。

また、国内で催し物の再開が増えていることから、テレビや新聞を中心に「広告」が6.7%上昇しました。

日銀は「先月は新型コロナの感染拡大がいったん落ち着き、自治体の観光キャンペーンも増えたため、宿泊サービスの価格も回復傾向にある。ただ、変異ウイルスの感染が広がることに警戒感も広がっていて、経済活動への影響を注意深く見ていきたい」と話しています。