東京都 オミクロン拡大に備え 病床数引き上げなど対策まとめる

新型コロナの新しい変異ウイルスオミクロン株の感染拡大に備え東京都は、都内でオミクロン株の新規陽性者が7日間平均でおおむね100人以上確認された場合、病床を最大で確保できる7000床近くまで一気に引き上げることにしています。

年末年始を控え、オミクロン株の感染が国内でも確認されていることを受けて、東京都は22日午後、危機管理対策会議を開き、都としての対応策をまとめました。

それによりますと、都内でオミクロン株の新規陽性者が7日間平均でおおむね100人以上確認されるか、増加比で300%以上が2週間続いた場合は、病床を最大で確保できる6891床まで一気に引き上げる方針です。

現在はおよそ4600床を確保しているため、一気に2000床余り増やすことになります。

また、宿泊療養施設の受け入れ可能な部屋数を、現在のおよそ3400室から年内におよそ4200室に、そして年明けにはおよそ4760室に順次拡大するとしています。

都内では、オミクロン株の陽性が確認された人の濃厚接触者が増えていて、宿泊療養施設を増やして入ってもらうことで健康観察を徹底し、市中感染を防ぎたい考えです。

このほか、健康上の理由や12歳未満でワクチンを接種できない人には無料で検査を受けられる取り組みを23日から実施するとしています。

都内では6人感染確認 濃厚接触者約1000人

22日の会議では、東京都内で確認されているオミクロン株の感染状況について報告されました。

それによりますと、都内では21日までに6人が、オミクロン株に感染していることが確認されています。

6人は都の健康安全研究センターのゲノム解析で確認された人たちです。

また、入国時の検査で新型コロナへの感染が分かり、その後、オミクロン株と確認された人と同じ航空機に乗っていて濃厚接触者となった人のうち都内の関係者は21日時点でおよそ1000人です。

さらに、都内の「感染症指定医療機関」にはオミクロン株に感染した人や感染の疑いのある人が21日時点でおよそ60人入院しています。

小池知事「先手先手で医療提供体制強化を」

東京都の小池知事は記者団に対し「オミクロン株は世界中で猛威を振るい、かつてないスピードで拡大している。この脅威は、今、日本、そして東京にも、確実に押し寄せてきている」と述べました。

その上で「人の動きが活発になり、気候は乾燥して、ただでさえ感染リスクが高まるこの時期であり、感染力が高いと言われているオミクロン株が市中感染すると瞬く間に感染の急拡大につながることが懸念される。先手先手で医療提供体制を強化するとともに、基本的な対策のさらなる徹底で、年末年始の感染拡大を防いでいく」と述べ、感染拡大の防止に全力を尽くす考えを強調しました。

デルタ株の場合は

東京都内では、ことし4月にデルタ株に感染している人がはじめて確認されましたが、その後、3か月あまりで、新規陽性者の8割以上を占めるまでに急速に置き換わり、爆発的な感染拡大につながりました。

東京都は、ことし4月23日に、都内でデルタ株に感染している人をはじめて確認しました。

その後に始まったスクリーニング検査で、新規陽性者に占めるデルタ株だった人の割合は、6月上旬に3.2%だったのが7月の上旬には30.6%まで上昇します。

そして、7月下旬から8月のはじめになると、80%を超えて81.7%に翌週には89.1%となり急速に置き換わりが進みました。

デルタ株への置き換わりは爆発的な感染拡大につながり、第5波のピークの8月には、1か月間だけで、第3波のピークだったことし1月の3.2倍となる、12万9193人の感染が確認され、医療提供体制がひっ迫し、自宅療養者も急速に増えました。

上田医療体制戦略監「デルタ株より早い対応を」

東京都で医療提供体制の整備強化を担う上田哲郎医療体制戦略監は「現在の病床確保レベルは、デルタ株を前提に設定されたものであり、海外におけるオミクロン株の感染拡大のスピードを踏まえれば、計画より早く、病床レベルを引き上げることが必要だ。一般医療に影響を及ぼさざるを得ない施策も含んでいて、医療関係者や都民に対しご理解とご協力を頂けるよう働きかけていく」と述べました。