帰国拒む外国人の3割が過去に有罪判決 出入国在留管理庁が公表

出入国在留管理庁の調べによりますと、国内に不法に滞在し、国外退去処分を拒否するなどして帰国を拒んでいる外国人は、去年末の時点で3100人余りいて、このうち3割ほどが過去に日本で有罪判決を受けていたことがわかりました。

出入国在留管理庁は不法就労などの外国人を摘発していますが、国内に不法に滞在し、国外退去処分を拒否するなどして帰国を拒んでいる外国人は、去年末の時点で3100人余りいるということです。

帰国を拒んでいる3100人余りについて出入国在留管理庁が調べたところ、3割ほどに当たる990人余りが過去に日本で有罪判決を受けていたことがわかりました。

このうち、730人余りは施設から一時的に釈放する「仮放免」の措置が適用されているほか、およそ170人は施設に収容されている一方で、90人余りの行方がわからなくなっているということです。

また、半数近くに当たる460人余りは難民認定の申請手続きをしていて、この間は国外への送還が停止されることになります。

出入国在留管理庁は「現行の入管法では、難民認定の申請手続きの回数に上限がないため、送還停止となる外国人が増えて収容が長期化する要因となっている。法改正の必要性も含め、課題への対応策を検討したい」としています。

支援の弁護士「外国人差別を助長する」

出入国在留管理庁が帰国を拒否している外国人と犯罪との関わりを示すデータを公表したことについて、外国人の支援に取り組む弁護士からは「外国人差別を助長する」と批判の声があがっています。

出入国在留管理庁は、去年末の時点で国外退去処分を拒否するなどして帰国を拒んでいる外国人3100人余りのうち、990人余りが日本で有罪判決を受けたことがあるとするデータを公表しました。

これについて外国人の支援に取り組む「入管を変える!弁護士ネットワーク」の代表を務める指宿昭一弁護士と事務局長の高橋済弁護士が21日、記者会見し「犯罪歴のない人が大多数なのに外国人が危険な存在であると印象づけ、差別を助長するデータだ」と批判しました。

また、有罪判決を受けたとしても入管の施設に収容、または仮放免されている人は刑期を終えているとして「犯罪歴を強調して、法改正や権力を正当化するやり方に疑問を感じる」と述べました。

その上で「日本で生まれたり育ったりした外国人の子どもにとっては日本が母国のようなもので、過去に罪を犯したとしても日本国籍の人と同じように立ち直りの機会を与えるべきだ。在留資格を与えるべき人にはしっかり与え、社会に受けいれていくことが必要だ」と訴えました。