オミクロン株 濃厚接触者 全国で4000人超える(21日0時現在)

新型コロナの新たな変異ウイルス「オミクロン株」の感染が海外からの入国者を中心に相次ぐ中、厚生労働省によりますと、同じ飛行機に乗っていて濃厚接触者とされた人は、全国で21日0時現在で4284人となっています。

20日0時現在では3387人で、20日と比べておよそ900人増えています。

濃厚接触者とされた人は、検疫で指定されている待機施設や、都道府県が用意する宿泊施設、それに自宅で待機して健康観察を受けているということです。

専門家「水際での待機場所の確保 限界に近づきつつある」

オミクロン株に感染した人の濃厚接触者が増えている状況について、厚生労働省の専門家会合のメンバーで、国際医療福祉大学の和田耕治教授は「海外からのオミクロン株の感染者が増えるのに伴って濃厚接触者として対応すべき人も急速に増えていて水際での待機場所の確保は限界に近づきつつある。国内では市中感染が確認されていない中で、今の水際対策を変えることは状況的に時期尚早だとは思うが体制を強化するのか、濃厚接触者の範囲を見直すのか、何らかの対処が必要になってくると思う」と指摘しました。

そのうえで「検疫の検査で陰性でもその後、オミクロン株の感染が分かるケースも出ている。入国後、自宅待機を要請された人はしっかりと要請の内容を守ってもらいたい。ただ、海外で急速に拡大している状況を考えれば今後、国内でも広がることを前提にどう対応するのか検討しておく必要がある。また、オミクロン株の感染スピードは極めて早いことが分かってきている。もし病院などで感染が広がれば医療スタッフが仕事に出られず医療がひっ迫するという事態も想定され、インフラなど社会機能の維持に必要な業種も注意が必要だ。水際対策から国内での拡大防止対策に切り替えるタイミングをしっかりと見ていかなくてはならない」としています。