マクドナルド ポテト一部商品の販売一時休止へ 原料輸入に遅れ

コロナ禍の世界的な物流網の混乱の影響は、大手ハンバーガーチェーンのフライドポテトの販売にも及んでいます。日本マクドナルドは北米からの原料の輸入に遅れが出ているとして、今月24日からフライドポテトの一部の商品の販売を一時、休止することになりました。

発表によりますと、日本マクドナルドが販売を一時、休止するのは「マックフライポテト」のMサイズとLサイズです。

対象となるのは全国およそ2900のすべての店舗で、販売休止の期間は今月24日から1週間を予定しているということです。

理由について会社では、新型コロナの影響でコンテナが不足するなど世界的に物流網が混乱していることに加え、輸送の経由地となっているカナダ西海岸の港の近くで、先月、大規模な水害が発生したため港が混雑し、原料である加工したジャガイモの輸入に遅れが出ているためとしています。

会社によりますと、フライドポテトの販売を制限するのは、およそ7年ぶりだということです。

一方、最も小さいSサイズについては販売を続けるとしています。

日本マクドナルドは「これまで航空便を手配するなどあらゆる手段で継続して提供してきたが、お客様には大変申し訳ない」としています。

コンテナ不足 商品の国内供給に影響

世界的なコンテナ不足などの物流網の混乱は、暮らしに身近な商品の国内での供給に影響を与えています。

コーヒーの製造販売を手がける「キーコーヒー」は、ブラジルやコロンビアなど、世界数十か国から原料のコーヒー豆を仕入れていますが、コンテナ不足で物流が滞り、商品により最大1か月ほどの納期の遅れが続いています。

また、ワインメーカー国内大手の「メルシャン」は、アメリカからの原料用ワインの輸入がコンテナ不足などで滞っているとして現在、一部の商品の販売を休止していて、販売再開は来年2月上旬だとしています。

JETRO=日本貿易振興機構が先月行った聞き取り調査でも、海外に進出している日系企業の多くが「物流の現場は混乱していて船のコンテナ不足がすぐに解消する見通しは立っていない」と回答しているということで、影響の長期化が懸念されます。