NYダウ 一時600ドル超の大幅値下がり オミクロン株拡大懸念で

週明け20日のニューヨーク株式市場は、変異ウイルスのオミクロン株の感染拡大が世界経済に及ぼす影響への懸念などから、ダウ平均株価は一時、600ドルを超える大幅な値下がりとなりました。

20日のニューヨーク株式市場は、オミクロン株の感染が拡大している欧米で経済活動が制限されるなど、世界経済に及ぼす影響への懸念が強まったことなどから売り注文が増え、ダウ平均株価は一時、600ドルを超える大幅な値下がりとなりました。

その後、買い戻しの動きもあって、終値は先週末と比べて433ドル28セント安い、3万4932ドル16セントでした。

ダウ平均株価は先週末の17日にも500ドルを超える値下がりとなっていて、値下がりの幅は2日で900ドルを超えました。

IT関連銘柄の多いナスダックの株価指数も1.2%、下落しました。

また、ニューヨーク原油市場でもオミクロン株の感染拡大で原油の需要が落ち込むという見方から原油価格の国際的な指標となるWTIの先物価格が一時、1バレル=66ドル台まで値下がりしました。

市場関係者は「中国の中央銀行が実質的な政策金利にあたる金利の指標を引き下げたこともあって、景気の先行きに不透明感が広がった。アメリカではインフレに対応するため早期に利上げが行われることを警戒して投資家がリスクを避ける姿勢を強めていて、オミクロン株の拡大の影響が今後の焦点となっている」と話しています。

ヨーロッパ市場でも株価値下がり

週明け20日のヨーロッパの株式市場は、変異ウイルスのオミクロン株の感染拡大で経済活動に影響が及ぶことへの警戒感が根強く、主な市場の株価は値下がりしました。

主な市場の株価指数の終値は先週末と比べて、ドイツのフランクフルト市場で1.8%、ロンドン市場で0.9%、パリ市場で0.8%、それぞれ値下がりしました。

市場関係者は「感染者の増加によって規制がさらに強まれば、経済活動への影響が深刻になるとして、警戒感が高まっている」と話しています。