WHO=世界保健機関の報告では、12月16日までに89の国でオミクロン株が確認されたとしています。
ただ、14日の記者会見でテドロス事務局長は「まだ検出されていなくてもすでにほとんどの国に広がっているだろう」という見方を示しています。
オミクロン株の発見が、南アフリカの保健当局から発表されたのは11月25日。1か月もたたないうちに、世界の多くの国や地域での広がりが確認された形になります。
【詳しく】欧米でオミクロン株 急拡大 オランダで厳しい規制も
新型コロナの変異ウイルス「オミクロン株」。イギリスでは感染者が1日1万2000人を超えるなど各国で感染が拡大しています。オランダでは感染拡大への懸念からクリスマスを前に急きょ、厳しい規制も。感染が急拡大する欧米各国の状況は? 対策は? まとめました。
オミクロン株確認 世界では?
オランダでは厳しい規制も
オランダでは、オミクロン株の感染拡大への懸念から、クリスマスを控えた19日から急きょ、厳しい規制を導入しました。
スーパーや薬局などを除くほとんどの小売店や飲食店では、店内での営業が禁止されるとともに、自宅に招くことができる人数は原則2人までとなり、クリスマスや大みそかなどは例外として4人まで認められます。こうした規制は1月14日まで行われるということです。
スーパーや薬局などを除くほとんどの小売店や飲食店では、店内での営業が禁止されるとともに、自宅に招くことができる人数は原則2人までとなり、クリスマスや大みそかなどは例外として4人まで認められます。こうした規制は1月14日まで行われるということです。
感染急拡大 イギリスの状況は?
特に感染が急拡大しているのが、イギリスなどヨーロッパの一部やアメリカなどです。
イギリスの保健当局によりますと、12月18日に新型コロナウイルス全体の新規感染者数は10万人近くにのぼり、このうちオミクロン株の感染者数は1万2000人を超えました。
ロンドンでは、新型コロナに感染した人の86%がオミクロン株によるとみられています。ロンドンのカーン市長は、感染して業務に携われない医療従事者も増えているとして、さらに厳しい対策をとらなければ、医療がひっ迫する可能性があると指摘しました。
イギリスの保健当局によりますと、12月18日に新型コロナウイルス全体の新規感染者数は10万人近くにのぼり、このうちオミクロン株の感染者数は1万2000人を超えました。
ロンドンでは、新型コロナに感染した人の86%がオミクロン株によるとみられています。ロンドンのカーン市長は、感染して業務に携われない医療従事者も増えているとして、さらに厳しい対策をとらなければ、医療がひっ迫する可能性があると指摘しました。
アメリカの状況は?
アメリカでは、CDC=疾病対策センターによりますと、12月17日時点で、新型コロナウイルス全体の感染者数は1日あたりの1週間平均でおよそ12万6000人にのぼり、新たに入院する人の数は7700人ほどとなっていて、一部の州では、すでに受け入れ能力がひっ迫する医療機関が出てきています。
このうちニューヨーク市でも感染者が急速に増加していて、ブロードウェイではミュージカルの休演が相次ぐなど影響が広がっています。
オミクロン株については、CDC=疾病対策センターは19日までに、全米50州のうち44の州で確認され、急速に増加しているという認識を示しています。
このうちニューヨーク市でも感染者が急速に増加していて、ブロードウェイではミュージカルの休演が相次ぐなど影響が広がっています。
オミクロン株については、CDC=疾病対策センターは19日までに、全米50州のうち44の州で確認され、急速に増加しているという認識を示しています。
影響はNBAなどプロスポーツにも
NBA=アメリカプロバスケットボールは、渡邊雄太選手が出場を予定していた試合など5つの試合の中止を発表。
NFL=アメリカプロフットボールリーグは、この1週間で100人を超える選手に新型コロナの陽性反応が出て3試合が中止になりました。
さらにNHL=北米プロアイスホッケーリーグもカナダとアメリカのチームが国境を越えて対戦する試合を中止にするなど、12月だけで合わせて35の試合を中止にしました。
NFL=アメリカプロフットボールリーグは、この1週間で100人を超える選手に新型コロナの陽性反応が出て3試合が中止になりました。
さらにNHL=北米プロアイスホッケーリーグもカナダとアメリカのチームが国境を越えて対戦する試合を中止にするなど、12月だけで合わせて35の試合を中止にしました。
各国の水際対策は?
中東のイスラエルは11月27日に外国人の入国を禁止しました。
フランスは12月16日、オミクロン株による感染が急速に広がっているイギリスからの入国を厳しく制限すると発表。観光やビジネスでの入国は原則認めないとしています。
アメリカはアフリカ南部8か国からの渡航禁止に加え、それ以外からの入国にあたって必要なウイルス検査の陰性証明を出発時刻の“3日以内”から“1日以内”としています。
一方、オーストラリアでは、オミクロン株の脅威が伝えられたあとも基本的な方針を変えていません。15日には、日本からの観光客や留学生も、ワクチン接種などを条件に、およそ1年9か月ぶりに入国できるようになりました。
フランスは12月16日、オミクロン株による感染が急速に広がっているイギリスからの入国を厳しく制限すると発表。観光やビジネスでの入国は原則認めないとしています。
アメリカはアフリカ南部8か国からの渡航禁止に加え、それ以外からの入国にあたって必要なウイルス検査の陰性証明を出発時刻の“3日以内”から“1日以内”としています。
一方、オーストラリアでは、オミクロン株の脅威が伝えられたあとも基本的な方針を変えていません。15日には、日本からの観光客や留学生も、ワクチン接種などを条件に、およそ1年9か月ぶりに入国できるようになりました。
WHOの見解は?
WHO=世界保健機関は18日、オミクロン株は、市中感染が起きている国では感染者数が1日半から3日で倍増していて、こうした国では現在主流になっているデルタ株が今後、オミクロン株に置き換わるという見通しを示し、引き続き警戒を呼びかけています。
また、ファイザーのワクチンを追加接種することで、デルタ株に対する効果と同じ程度の効果があるとする見解を示しています。