政府 水際対策強化とワクチンなどで年末年始向け対策へ

国内で「オミクロン株」への感染者が確認される中、政府は、外国人の新規入国を原則、停止している水際措置を来月以降も継続することを検討しています。
また3回目のワクチン接種や飲み薬の提供を急ぎ、感染拡大を食い止めたい考えです。

新型コロナの新たな変異ウイルス「オミクロン株」をめぐっては、17日、東京都内で新たに男性2人の感染が確認されたほか、沖縄県でもアメリカ海兵隊のキャンプハンセンに勤める日本人男性1人の感染が確認されました。

政府は、11月30日から、当面1か月間の措置として、すべての国と地域からの外国人の新規入国を原則、停止していますが、ウイルスの特性がはっきりしない状況では水際対策を緩和できないとして、1月以降も継続することを検討しています。

さらに岸田総理大臣は17日「オミクロン株は極めて感染力が強く、内外の専門家は世界中で早晩、感染が拡大していくことは避けられないとしている。厳しい水際措置は情報が少しでも明らかになるまでの時間を稼ぐ臨時、異例の措置と位置づけている」と述べ、予防、検査、早期治療からなる包括的な対策を発表しました。

この中では、3回目のワクチン接種について、2回目との間隔を原則8か月から6か月に短縮する対象を、医療従事者などに拡大するとともに、一般の高齢者は来年2月以降接種間隔を7か月に短縮するとしています。

また政府は、ワクチン接種を受けられない人を対象に、予約不要の無料検査をすべての都道府県で年内に開始できるよう準備を進めるほか、飲み薬について、薬事承認されれば年内に提供を開始し、公費での負担も検討しています。

政府は、年末年始に向けて人の移動の増加が予想される中、徹底した対策を講じ、感染拡大を食い止めたい考えです。