3回目の接種 モデルナのワクチンで「交互接種」始まる

3回目の接種にモデルナの新型コロナワクチンを使用することが承認されたことを受けて一部の医療機関では、異なるメーカーのワクチンを組み合わせる「交互接種」が17日から始まりました。

このうち東京 目黒区の東京医療センターでは、今月1日からファイザーのワクチンを使って3回目の接種を進めていましたが、17日からモデルナの使用も始めました。

17日は、これまでにファイザーのワクチンで2回の接種を受けた医師や看護師など15人が、問診のあとモデルナの接種を受けていました。

この病院では、自治体にあった在庫のモデルナのワクチンを配送してもらったということです。

両方のワクチンを使って、来月中におよそ1500人に3回目の接種を終えることにしています。

50代の看護師は、「事前に交互接種について説明を受けていたので安心して受けられました。オミクロン株の感染も出始めているので、早めに接種ができてよかったです」と話していました。

「交互接種」の有効性は…

交互接種をした場合、有効性はどの程度あるのでしょうか。

厚生労働省によりますと、アメリカで18歳以上の400人余りを対象に行われた研究では、「モデルナ」と「ファイザー」、それに「ジョンソン・エンド・ジョンソン」のワクチンを組みあわせて接種し、ウイルスの働きを抑える中和抗体の変化を調べました。

このうち日本で承認されているワクチンを見ると、
▽3回ともモデルナを接種した場合は、3回目の接種から15日目の中和抗体の値が接種前に比べて10.2倍に、
▽3回ともファイザーを接種した場合は20倍に、それぞれ上昇したとしています。

一方、
▽2回目までファイザーのワクチンを接種した人が、3回目でモデルナを接種すると中和抗体の値は接種前の31.7倍に、
▽2回目までモデルナを接種した人が3回目でファイザーを接種した場合は11.5倍にそれぞれ上昇したとしています。

日本では、モデルナで3回目の接種をする場合、2回目までの半分の量で接種することになっていますが、3回目に半分の量のモデルナで「交互接種」を行った場合の有効性に関するデータについて、厚生労働省は現時点で示していません。