国連事務総長 “先進国と途上国のワクチン格差” 是正を訴え

国連のグテーレス事務総長は、ことし最後の記者会見で新型コロナウイルス対策をめぐり「ワクチンの不平等によって変異ウイルスが猛威を振るい、世界の人々の健康と経済を荒廃させている」と述べ、先進国と途上国の間の「ワクチン格差」の是正により一層取り組むよう国際社会に訴えました。

国連のグテーレス事務総長は16日、オンラインでことし最後の記者会見を開きました。

この中でグテーレス事務総長は、すべての国で人口の少なくとも40%が年内にワクチンを接種するとしたWHO=世界保健機関の目標について「年末まであとわずかだが、98か国が目標を達成できていない。40か国は人口の10%にも満たない」と指摘しました。

そして、アフリカなど途上国と3回目の接種も進む先進国との間の格差について「ワクチンの不平等によって変異ウイルスが猛威を振るい、人々の健康と経済を荒廃させている」と強い懸念を示しました。

グテーレス事務総長は「各国が協調しなければパンデミックに打ち勝つことはできない」と述べ、「ワクチン格差」の是正により一層取り組むよう国際社会に訴えました。