オミクロン株 東京都内で新たに2人感染確認 1人は濃厚接触者

東京都によりますと、都内で新たに2人がオミクロン株に感染していることが確認されました。このうち1人は、16日オミクロン株の感染が確認された女性の濃厚接触者で、今月12日に川崎市で行われたサッカー天皇杯の準決勝を見に行っていて、都は近くにいた観客に地元の保健所を通じて検査を受けるよう呼びかけています。

東京都によりますと、17日都内で新たに2人がオミクロン株に感染していることが確認されました。

このうち1人は都内に住む20代の男性です。

アメリカから今月8日に帰国して、オミクロン株の感染が16日に確認された都内の20代の女性と8日と9日に会っていて、濃厚接触者に当たります。

都によりますと、男性は、今月10日に発熱とせきの症状が出たということです。

その後、都によりますと、今月12日に解熱剤を飲んで、川崎市の等々力陸上競技場で行われたサッカー天皇杯の準決勝の試合を見に行ったということです。

13日になって20代の女性の新型コロナの感染が確認されたため、男性は翌14日から宿泊療養施設に入り、15日に新型コロナの感染が分かったということです。

そして17日、オミクロン株の感染が確認されました。

都は、12日の天皇杯の試合で、男性の近くにいたおよそ80人の観客に地元の保健所を通じて連絡をとり検査を受けるよう呼びかけています。

また、男性の家族や同僚、合わせて10人が濃厚接触者に当たるとして、宿泊療養施設に入るよう協力を求めています。

そのほか、男性が勤める会社で男性の近くで働いていた人や、同じフロアの同僚などおよそ170人について、健康観察や検査を行う予定だということです。

17日オミクロン株の感染が確認されたもう1人は、都内に住む50代の男性です。

この男性は、今月11日にアメリカから帰国し、羽田空港の検疫で行った検査では陰性だったため自宅待機中でした。

帰国翌日の12日に、せきや発熱などの症状が出て、その後、新型コロナへの感染が確認されたため解析したところ、17日、オミクロン株に感染していることが分かったということです。

この男性の濃厚接触者となっている家族3人は、今のところ感染は確認されていないということですが、宿泊療養施設で健康観察を行う方向で調整しているということです。

都によりますと、17日新たにオミクロン株の感染が確認された2人は、いずれもことし8月までにワクチンの2回目の接種を終えていたということです。

小池知事 “水際対策徹底が安心安全につながる”

東京都内で、新たに2人のオミクロン株への感染が確認されたことについて、小池知事は記者会見で「現時点で、どこで何をして誰と会っているか、疫学調査で追いきれていて『市中感染』の定義には入らないのではないか」と述べ、現時点では市中感染にはあたらないという認識を示しました。

また、国内への流入を防ぐため、すべての入国者について、オミクロン株の検査結果が確認できるまでは検疫施設に待機させるべきだという考えを示しました。

そのうえで、小池知事は「水際対策を徹底してやることが、世の中を安心かつ安全に守る方向につながるのではないか。危機管理は、できるだけ広くとっておくことに尽きる」と述べ、水際対策を徹底すべきだと強調しました。