イギリス中央銀行 3年4か月ぶり利上げ決定 インフレ加速に対応

世界的なインフレ圧力が強まる中、イギリスの中央銀行、イングランド銀行は政策金利を0.25%に引き上げることを決め、金融の引き締めにかじを切りました。

イングランド銀行は16日、前日まで開いた定例の会合の結果を発表しました。

それによりますと国債などを買い入れて市場に大量の資金を供給する量的緩和の規模は維持する一方、政策金利を過去最低の水準だった0.1%から、0.25%に引き上げることを決めました。

イギリスでは経済活動の再開にともなって先月の消費者物価指数が5.1%上昇しておよそ10年ぶりの高さまでインフレが加速し、イングランド銀行が目標とする2%を大きく超えています。

イギリスでは変異ウイルス、オミクロン株の感染が急速に広がっていて、市場では経済への影響を見極めるため利上げを見送るとの観測もありましたが、イングランド銀行は物価の安定に向けて、2018年8月以来、3年4か月ぶりとなる利上げを決め、金融の引き締めにかじを切りました。

インフレ圧力が世界的に強まる中、韓国やニュージーランドなどの中央銀行がすでに利上げに踏み切ったほか、アメリカのFRB=連邦準備制度理事会は量的緩和策を前倒しして終了させることを決めるとともに、来年、3回の利上げを行う想定を示しています。