モデルナワクチン “3回目”承認 ファイザーとの交互接種も

新型コロナウイルスワクチンの3回目の接種が進む中、厚生労働省はファイザーに続きモデルナのワクチンを承認しました。

3回目は「2回目までの半分の量」を接種

モデルナのワクチンについて、厚生労働省は16日に18歳以上を対象に3回目の接種に使用することを承認しました。

3回目では、2回目までの半分の量を接種し時期は2回目から6か月以降となります。

来年3月から始める職域接種のほか、これまでファイザーのワクチンを使っていた自治体の個別接種や大規模接種でも使用し、2回目までと異なるメーカーのワクチンを使う「交互接種」を進める方針です。

3回目の接種は今月から医療従事者を対象に始まっていますが、厚生労働省は都道府県に対し、在庫となっているモデルナのワクチンがあれば医療従事者への接種にも配分できると周知しました。

一部の医療機関では17日にも交互接種が始まる見通しです。
松野官房長官は、午前の記者会見で「3回目の接種については、感染防止に万全を期す観点から既存のワクチンの『オミクロン株』への効果などを一定程度見極めたうえで、優先度に応じ、きょう追加承認されたモデルナ社のワクチンを活用して8か月を待たずにできる限り前倒しする」と述べました。

そのうえで「日本の感染動向や全国の自治体の準備状況、ワクチンの供給力を踏まえたうえで、前倒しの範囲や方法を示したい。現在、関係省庁で検討中であり、専門家の意見も伺いながら自治体と連携してできるだけ早期に対応したい」と述べました。

交互接種の効果は?

交互接種をした場合、有効性はどの程度あるのでしょうか。

厚生労働省によりますと、アメリカで18歳以上を対象に行われた研究では、3回ともモデルナを接種した場合3回目の接種から15日目の中和抗体の値が接種前に比べて10.2倍に上昇したということです。

一方、2回目までファイザーのワクチンを接種した人が3回目でモデルナを接種すると、中和抗体の値はおよそ31.7倍に上昇したとしています。

これらは3回とも同じ量で接種した場合のデータですが、日本ではモデルナで3回目の接種をする場合、2回目までの半分の量で接種することになっています。

3回目に半分の量で交互接種を行った場合の有効性に関するデータについて厚生労働省は現時点で示していません。