ファイザー 開発中のコロナ飲み薬“入院や死亡リスク89%減”

アメリカの製薬大手ファイザーは14日、開発中の新型コロナウイルスの増殖を抑えるための飲み薬について、臨床試験の最終的な分析の結果、入院や死亡のリスクを89%低下させる効果がみられたと発表しました。

ファイザーは14日、新型コロナウイルス感染症の重症化を防ぐ飲み薬について、臨床試験の最終的な分析結果を発表しました。

臨床試験では、新型コロナウイルスに感染し重症化リスクのある患者を、飲み薬を投与するグループと、プラセボと呼ばれる偽の薬を投与するグループに分けて症状の経過を比較しました。

その結果、発症から3日以内に投与を始めた場合では、入院したり死亡したりした人は、
▽プラセボを投与したグループで682人中44人だったのに対し、
▽薬を投与したグループでは697人中5人となり、
入院や死亡のリスクが89%低下したということです。

また、発症から5日以内に投与を開始した場合でも、入院や死亡のリスクは88%低下したとしています。

さらに新たな変異ウイルス、オミクロン株に対する効果についても、実験室で確認したところ、増殖を抑える効果がみられたということです。

新型コロナウイルスの重症化を防ぐための飲み薬は、アメリカの製薬大手メルクの「モルヌピラビル」がイギリスで使用されているほか、アメリカのFDA=食品医薬品局が、最終的に緊急使用の許可を出すかどうか審査を進めています。