オミクロン株 WHO “世界のほとんどの国に拡大” 対策呼びかけ

新型コロナウイルスの変異ウイルス、オミクロン株について、WHO=世界保健機関のテドロス事務局長は、すでに世界のほとんどの国に感染が広がっているという見方を示したうえで、人々の間で危険性を過小評価する動きが広がっていると指摘し、感染対策を怠らないよう呼びかけました。

変異ウイルスのオミクロン株についてWHOのテドロス事務局長は14日の記者会見で「これまでに77か国が感染者を確認した」としたうえで「実際検出されていなくてもすでにほとんどの国に広がっているだろう」と述べました。

またテドロス事務局長は、オミクロン株について人々の間で危険性を過小評価する動きが広がっていると懸念を示したうえで「たとえ症状が軽かったとしても、多くの感染者が出れば医療制度が再び成り立たなくなる」と述べ、引き続きワクチンの接種やマスクの着用などの感染対策を怠らないよう呼びかけました。

このほかテドロス事務局長はオミクロン株が確認されて以降、すべての成人に追加の接種を進める国が相次いでいる一方、接種できた人口が国民の10%未満の国は41か国にのぼるとしたうえで「不公平が続くことを許してしまえば、パンデミックが続くことも許すことになる」と述べ、途上国へのワクチンの公平な分配を改めて呼びかけました。

オランダ 規制強化を来月まで延長

オランダ政府は新型コロナウイルスの変異ウイルス、オミクロン株の感染拡大への懸念などから、今月19日までとしてきた規制の強化を来月14日まで延長すると発表しました。

オランダでは現在、スーパーや薬局などを除く小売店や飲食店の営業がを夕方5時までとしているほか、自宅に招く人数も一日4人までなどとされていて、こうした規制が例年人が集まるクリスマス休暇にも適用されることになります。