政府 世界銀行のIDAに3760億円余拠出へ 途上国の感染対策支援

所得水準の低い国々に対し、新型コロナの感染対策などを資金面から支援している世界銀行のIDA=国際開発協会に対し、政府はこれまでで最大となる3760億円余りを拠出し、支援に貢献すると発表しました。

IDA=国際開発協会は世界銀行のグループで、アフリカやアジアなどの所得水準の低い国々を対象に長期の融資や無償資金の提供を行っている機関です。

通常は3年に1度、資金確保のため50か国余りが協調して定期的に増資を行っていますが、途上国でのワクチン普及や医療提供体制の確保といった新型コロナ感染対策への支援で資金不足が見込まれるとして、日本の提案をもとに予定を1年前倒しし、ことし、増資を行う事を決めました。

14日夜、IDAのオンライン会合が開かれ、この中で鈴木財務大臣が「新型コロナの未曽有の危機が継続中で、今こそ世界の連帯が必要だ」などと述べ、日本の拠出額として過去最大となる3767億円を拠出すると表明しました。

日本としては、新型コロナの脅威が続く中、途上国でのワクチンの普及や、感染拡大で失われた雇用の回復などにつなげたい考えです。

会合は15日も行われ、IDAはほかの国と合わせて249億ドル、日本円にして2兆8000億円規模の資金の確保を目指すことにしています。