「ケア労働者」が大幅な賃上げ必要と訴え 新型コロナ長期化で

新型コロナウイルスの影響が長期化する中、保健所や介護現場などで働く「ケア労働者」と呼ばれる人たちが都内で会見し、大幅な賃上げが必要だと訴えました。

これは労働団体の「全労連」が開きました。

保健師や介護職員などは「ケア労働者」と呼ばれほかの産業と比べて賃金が低い水準だと指摘されています。

会見した都内の保健所で働く50代の保健師の女性は、「新型コロナとの闘いを2年近く続け、メンタルの不調や病気などで退職を余儀なくされた保健師も少なくありません。重責や活躍を評価し、モチベーションを保つためにも大幅な賃上げが必要です」と訴えました。

また30代の介護福祉士の男性は、「月給は手取りで20万円前後で生活は非常に厳しいです。人手が足りず、コロナ禍で業務が増えても頑張ってきたので賃金を上げてほしい」と述べました。

政府が11月、まとめた経済対策ではコロナ医療などを担う看護師を対象に、段階的に3%程度の賃上げを目指し、まずは1%程度、月額4000円の引き上げを来年2月から行うとしています。

介護、保育などの現場で働く人の収入についても、3%程度引き上げるため、必要な措置をとるとしています。

これに対し「全労連」は生活の改善を実感できる水準ではなくさらなる賃上げが必要だとして厚生労働省に要請書を提出しています。