G7外相会合 安全保障など議論し閉幕

イギリスで開かれていたG7=主要7か国による外相会合は12日、閉幕しました。
林外務大臣は国際社会が直面する課題の議論を通じて各国との信頼関係が深まったと成果を強調し、日本の存在感を高めるため、積極的に対面外交を展開したい考えです。

林外相 成果強調し対面外交 展開したい考え

イギリス中部のリバプールで開かれていたG7外相会合は、安全保障や新型コロナ対応など国際的な課題をめぐる議論を踏まえた成果文書をまとめ、12日、閉幕しました。

林外務大臣は就任後初の外国訪問として現地を訪れて会合に出席し、覇権主義的な行動を続ける中国に責任ある行動を強く求めていく考えを表明するなどG7各国の緊密な連携を呼びかけました。

また、アメリカのブリンケン国務長官ら各国の外相と個別に会談を重ねたほか、韓国のチョン・ウィヨン外相とは外相として初めて短時間、立ち話を行い、太平洋戦争中の「徴用」をめぐる問題や慰安婦問題などについて日本の一貫した立場を説明し、韓国側に適切な対応を強く求めました。

林大臣は12日夜、記者団に対し「国際社会が直面するさまざまな課題について率直に議論を行い、各国の外相らと個人的な信頼関係を深めることができたのではないかと手応えを感じている」と成果を強調し、日本の存在感を高めるため、積極的に対面外交を展開したい考えです。

そして、岸田総理大臣による早期のアメリカ訪問の実現や、日米の外務・防衛の閣僚協議、いわゆる「2プラス2」の開催に向けた調整などを加速させる方針です。

英外相 議長声明「中国の威圧的な経済政策に懸念表明」

議長国イギリスのトラス外相は議論の成果をまとめた議長声明を発表しました。

この中で、中国をめぐり、香港や新疆ウイグル自治区、東シナ海や南シナ海の状況のほか、台湾海峡の平和と安定の重要性などについて議論したとしています。

そのうえで「中国の威圧的な経済政策に対して懸念を表明する」として、貿易や途上国への多額の融資を通じて影響力を増大させ圧力を強める中国の動きをけん制しました。

また、今回、ASEAN=東南アジア諸国連合の各国の外相らを招き初めて開かれた拡大会合では「自由で開かれたインド太平洋」を維持する重要性を議論し、G7としての地域への強い関与と協力を再確認したとしています。

このほか声明では北朝鮮に対して、挑発的な行動を控え、すべての大量破壊兵器や弾道ミサイルの完全かつ検証可能で不可逆的な廃棄の実現に向けて外交プロセスに関与するとともに、拉致問題について即時に解決するよう求めています。

ロシアに警告「軍事的な攻撃は甚大な結果と深刻な代償伴う」

G7=主要7か国の外相は、議長声明とは別に、ロシアが国境周辺に大規模な軍の部隊を展開して軍事的な緊張が高まっているウクライナをめぐる情勢について共同声明を発表しました。

声明ではロシアによる軍事的な圧力を一致して非難するとしたうえで「ロシアに対して緊張を緩和するよう求める」としています。

そして、「ウクライナへの軍事的な攻撃は甚大な結果と深刻な代償を伴う」とロシアに強く警告しています。