居酒屋チェーン 2年足らずで店舗20%近く減 コロナ禍撤退進む

主な居酒屋チェーンなどの店舗数が、この2年足らずで20%近く減少したとする調査結果がまとまりました。コロナ禍で、都市部を中心に店舗の撤退が進んでいることを示した形です。

民間の調査会社「東京商工リサーチ」が居酒屋やバーなどを運営する大手チェーン14社を対象に調べたところ、ことし9月末時点の店舗数は合わせて5958店で、感染拡大前のおととし12月の7200店から17%減少しました。

これは、たび重なる緊急事態宣言に伴う酒類の提供停止の要請などで売り上げが落ち込む中、人件費や賃料がかさむ都市部の大規模店を中心に各社が撤退を進めたことが主な要因です。

こうした中、各社では、居酒屋以外の業態に転換する動きが相次いでいて、焼き鳥チェーンの「鳥貴族」は、宅配にも対応するチキンバーガーの専門店をこのほど東京都内にオープンさせ、店舗数の拡大を検討しています。

また、居酒屋チェーンの「ワタミ」は、住宅地に近い店舗を中心に、家族連れなどの需要が堅調なすし店への切り替えを加速させています。

東京商工リサーチの二木章吉さんは「居酒屋業態の閉店ペースは和らいではいるが、企業の忘年会をはじめ大規模な宴席がほとんど無くなるなど、厳しい経営環境が続いていて、都心部を中心に店舗の減少傾向は続くとみられる」と話していました。