イギリスとカナダも北京五輪「外交的ボイコット」 人権に懸念

イギリス政府とカナダ政府は、中国の人権問題に懸念を示すとともに、来年開かれる北京オリンピックに政府関係者を派遣しないことを明らかにしました。

イギリスのジョンソン首相は8日、議会下院で発言し、来年開かれる北京オリンピックに閣僚や政府関係者を派遣しないことを明らかにしたうえで「事実上の外交的ボイコットになるだろう」と述べました。

また、中国の人権問題について「イギリス政府は、中国に対しこうした問題を提起することにためらいはない。私自身、習近平国家主席と前回会談したときに提起した」と強調しました。

一方、カナダのトルドー首相も8日、首都オタワで記者会見し、来年の北京オリンピックとパラリンピックに政府関係者を派遣しない考えを表明しました。

トルドー首相は「ここ数か月にわたって北京オリンピックとパラリンピックの問題について同盟国などと協議してきた。われわれは、中国政府による人権侵害が相次いでいることに強い懸念を抱いている」と述べました。

ただ、イギリスとカナダの両政府は、選手団については予定どおり派遣するとしています。

北京オリンピックとパラリンピックをめぐっては、すでにアメリカやオーストラリアも、政府関係者を派遣しない「外交的ボイコット」を表明しています。

在英中国大使館「五輪は政治的工作の道具ではない」

イギリス政府が来年開かれる北京オリンピックに政府関係者を派遣しないと表明したことを受けて、ロンドンにある中国大使館の報道官は、ホームページ上でコメントを発表しました。

コメントでは「北京オリンピックは、世界中の選手や、冬のスポーツを愛する人たちの集まりであり、政治的な工作をするための道具ではない。スポーツを政治問題化することは、オリンピック憲章の精神にあからさまに違反する」などとイギリス政府を批判しています。