皇后さま きょう58歳の誕生日

皇后さまは9日、58歳の誕生日を迎えられました。
皇后さまは、誕生日にあたって寄せた文書で、去年に続いて新型コロナウイルスに触れ、「経済的社会的に苦境に直面している方が多くおられることに心が痛みます」と述べられました。

文書の中で、皇后さまは、今月1日に20歳の成年を迎えられた長女の愛子さまについて、「生まれてからの20年間は長かったようにも、あっという間だったようにも感じられますが、様々な思い出が思い起こされて感慨深く思います」とつづられました。

そして、「皆様には、これまで愛子の成長を温かく見守っていただき、心から感謝しております。愛子には、これからも様々な経験を積み重ねながら一歩一歩成長し、成年皇族としての務めを無事に果たすことができますよう願っております」と述べられました。

続いて、新型コロナウイルスに触れ、「まだまだ予断を許さない状況が続いており、今後とも、皆が心を合わせて、できるだけの対策や努力を続けていく必要を感じます」と記されました。

皇后さまは、また、「特に、経済的社会的に苦境に直面している方が多くおられることに心が痛みます」としたうえで、去年の自殺者が11年ぶりに増加に転じたことについて、「人が自らの命を絶つといった悲しく痛ましい出来事ができる限り起こらないよう、これまで以上に皆でお互いを気遣い、支え合っていける社会となっていくことを願っています」と述べられました。

一方、発生から10年を迎えた東日本大震災については、「各地で復興が進み、生活の基盤が整いつつある中にあって、今もなお生活を再建できずにいる方や、癒えることのない心の傷を抱えた方々もおられることに心が痛みます。今後とも、陛下とご一緒に被災地の方々に心を寄せていきたいと思っております」と記されました。

皇后さまは、最後に再び新型コロナウイルスに触れ、「国民の皆様が心を寄せ合ってこの困難な状況を乗り越え、全ての人が安心して暮らせる日が1日も早く訪れることを心から願っております」と結ばれました。

感染拡大の影響で去年見送られた皇后さまの誕生日の祝賀行事は、ことしは飲食を伴う行事を控え、出席者を最小限に絞る形で行われます。

皇后さまは9日、皇居・宮殿で、秋篠宮さまや三権の長などから祝賀を受けるほか、東京・港区にある上皇ご夫妻の仮住まい先を天皇陛下とともに初めて訪れ、誕生日のあいさつをされることになっています。

宮内庁が天皇皇后両陛下の映像公開

皇后さまの誕生日にあたって、宮内庁は、天皇皇后両陛下が、今月5日、長女の愛子さまの成年の行事を終えた夜、お住まいの御所で歓談される映像を公開しました。

両陛下は、この1年にオンラインで視察するなどした地方の伝統工芸品を前にことばを交わし、宮城県の鳴子こけしを手に取ってこけしの表情の違いなどについてやり取りされています。

医師団の見解を公表

宮内庁は、体調を崩されてから18年になる皇后さまについて、治療にあたっている医師団の見解を公表しました。

この中で医師団は、ことしを振り返り、皇后さまが、都内で行われた全国戦没者追悼式やオンラインによる東日本大震災の復興状況の視察などに臨まれたとしたうえで、「国民が直面しているさまざまな困難を心から気遣われ、できるかぎり国民との触れ合いの機会を確保されようと努めておられます」と記しています。

そして、「新型コロナウイルス感染症のために活動が制限され、体調が整いにくくなっているなか、工夫を重ねられ、体調を整えられながら活動を続けるよう努力されていることは、自信につながる望ましいことと考えております」と述べています。

その一方で、「依然として快復の途上にあり、体調には波がおありです」などと説明したうえで、「特に本年は皇居への移転があり、生活の環境が一変した年でもありました。十分に時間を取られて新たな生活になじんでいっていただきたく思います」と記しています。