11月 景気ウォッチャー調査 8年ぶり高水準 感染落ち着きが影響

働く人たちに景気の実感を聞く内閣府の景気ウォッチャー調査で、先月の景気の現状を示す指数は、前の月を0.8ポイント上回る56.3となり、2013年11月以来、8年ぶりの高い水準になりました。

景気ウォッチャー調査は、2000人余りの働く人たちを対象に、3か月前と比べた景気の実感を聞いて指数にしています。

先月25日から30日にかけて行われた今回の調査では、景気の現状を示す指数が前の月を0.8ポイント上回って56.3となり、3か月連続で改善しました。

これは2013年11月以来、8年ぶりの高い水準で、比較が可能な2002年以降でも2番目の高水準です。

新型コロナの感染者数が全国的に落ち着いていたことが影響しているということで、調査に対し、北陸のショッピングセンターからは「来客数が回復してきていて、衣料品など物販の販売量が上がってきている。これまで厳しかった飲食店の利用者数も増えている」という声が寄せられたほか、四国の旅行代理店からは「新規受注が増加し、ビジネス需要も動き出している」といった声が出されました。

このため、内閣府は景気の現状について「新型コロナウイルスの影響は残るものの、持ち直している」として、基調判断を上方修正しました。

一方、2か月から3か月後の景気の先行きを聞いた指数は、原油や原材料の価格上昇や、オミクロン株への懸念から3か月ぶりに悪化し、前の月を4.1ポイント下回る53.4となりました。