石川産「加能ガニ」不漁で価格高騰 ふるさと納税返礼品に影響

冬の味覚として知られる石川県産の雄のズワイガニ「加能ガニ」の価格が記録的な不漁で高騰し、ふるさと納税の返礼品にしていた一部の自治体で十分な数のカニを確保できなくなっています。

石川県内では、今シーズン合わせて10の自治体が「加能ガニ」をふるさと納税の返礼品にしていますが、羽咋市、かほく市、内灘町の合わせて3つの市と町で返礼品の発送が滞っているということです。

このうち、かほく市では今シーズン、「加能ガニ」を返礼品として受け付けた250件の寄付のうち、これまでにカニを送ることができたのは、1割ほどにとどまっています。

記録的な不漁に加えて、新型コロナウイルスの感染状況が落ち着いて観光客向けの需要が高まっていることから価格が高騰し、寄付額の3割以下とされている調達価格におさまるカニを確保できないのが原因だということです。

かほく市の松原宏明秘書室長は「今年度中に贈ることができるのか心配しています。水揚げが回復して価格が落ち着いてくれることを願っています」と話していました。

一方、石川県内のほかの自治体では、価格の高騰を見越して加能ガニを返礼品とする寄付額を昨シーズンよりも引き上げて、カニを確保しているところもあるということです。

鮮魚店の関係者「カニのバブルのようだ」

金沢市の「近江町市場」でも店頭に並ぶオスのズワイガニの価格が高騰していて、鮮魚店の関係者はこの状況を「カニのバブルのようだ」と話しています。

金沢市の近江町市場にある鮮魚店には、この時期、県内の漁港で水揚げされたズワイガニが並んでいます。

鮮魚店によりますと、ことしは不漁に加えて、石川県が実施する県民向けの宿泊割引などによる需要の高まりで「加能ガニ」と呼ばれるオスのズワイガニの値段は、1杯4000円から3万5000円と例年の2倍程度に高騰しているということです。

鮮魚店を経営する水産会社の荒木優専務は「40年以上この仕事をしていますが、こんなに高くなるのは初めてです。例えるならカニバブルと言えるほど金額が高くなっています。お客さんには3月まで漁が続くのでなんとか安くなるのを待ってくださいと伝えている状況です」と話していました。